土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月
土を喰ふ日々 わが精進十二ヶ月 / 感想・レビュー
galoisbaobab
「典座教訓」(道元)の軽井沢における実践編。口に入れるものは全て「土」由来と捉えてるのだけど、この本は「土」自体をあまりテーマにはしてないね。公案に堕した禅を生活の中に復活させる道元の思想を静かな”軽井沢”生活の「食べる」に結実させる精進の十二ヶ月。便利さの中で零れ落ちる大事なものが「何か」がわかっている人はこういう精進ができるけど、オレのような凡夫は「いただきます(合掌)」しか出来ない残念感。無明から解放される日は遠い。
2018/12/22
シュウ
精進しないで、精進わからず。馳せ走ることもその方法といえるのか。。畑と料理を通じてみると、深い思いに至ることがあるのだろうか。ほんの少しの工夫と見極めは、積み重ねの上にこそあるもの。そんな境地にたどり着くか、、
2016/03/26
しーちゃん
映画化ということで読む。古い本だなぁ(表紙が布張りだった)と読み始めたが、ユーモアと滋味に溢れた素晴らしい本だった。季節ごとの恵みを、時間と手間をかけて、無駄なく丁寧にいただく。なんて贅沢なんだろう。挿入写真の筆者が、ロマンスグレーで素敵だった。
2022/11/04
アリ子
じっくり時間をかけて読んだ。こんなふうに食と向き合えたら良いな。この本をきっかけにミル付きの山椒で御飯を食べてます。
2023/03/24
ますりん
映画化を機に30年振りくらいに読み直す。季節季節の旬の食材を有難くいただく、という姿勢は若き時分に読んだこの本からの影響がかなり大きいと思う。埃をかぶって紙焼けして表紙もくすんだ新潮文庫版には、ところどころに下線が引いてあったり、メモが書いてあったり、30年前を思い出してこそばゆい気持ちにもなる。また、映画の中のエピソードでも取り上げていたけど、「大正十三年の梅干」の話は何度読んでも心が震える。 「一所不住 随所作主」。どこにいてもいい。人はいのちの暦を手繰り寄せる。そのことをもう一度真剣に考えてみる。
2022/12/15
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