ふたりはきょうも (ミセスこどもの本)
ふたりはきょうも (ミセスこどもの本) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
アメリカの絵本作家、アーノルド・ローベル作。この人は、このシリーズをはじめとしてたくさんの絵本を描いている人気作家。訳は詩人・作家の三木卓。5つの短篇物語を収録する。登場するのは、いずれも親友同士のかえるくんとがまくん。絵本だが、本書は絵よりもお話に主体がありそうだ。対象年齢はやや高めかと思う。いずれも、なんのことはないお話なのだが、自然主義文学風の(しいて言えばフローベール風)リアリズムが貫かれている。絵は擬人化はされているが、やはりことさらに可愛くは描かれておらず、これもいわば自然主義風である。
2024/07/05
masa@レビューお休み中
これ好きだなぁ。決してかわいい絵ではないし、ふたりの関係性がウェットな感じもしなくはないんだけどいいんですよね。それに、読んでいくうちにだんだん茶色いかえるくんも緑色のがまくんも、愛嬌があってかわいく見えてくるから不思議なんですよね。短い話が紡ぐ二匹のかえるの日常を描いています。家に遊びにきたり、凧を上げたり、怪談話をしたりする姿を見ていると、心がユルユルやわらいでいくんですよね。いつも一緒にいるかえるくんとがまくんは、そこら辺にいる友達とは訳がちがうんだろうな。何か心の琴線に触れるものがある物語ですね。
2013/08/02
そる
これはどれもいい話。「あしたするよ」はやることが山積みだけど今日はやりたくない、明日する、でも今日やった方が明日しなくて済む、できたからもうのんびりできる、っていう、私の日々のあるあるな話。「ひとりきり」の、がまくんとかめさんの会話がしみる。「どうしてそっとしておいてあげないんです。」「このぼくっていうともだちなんかもういらないんだ。」「おねがいだからまたともだちになっておくれよ!」やばい、泣いてしまうよ⋯。でもさすが、がまくん、川に落ちました(笑)。
アキ
1980年発行。DAYS WITH FROG AND TOAD.「あしたするよ」「たこ」「がたがた」「ぼうし」「ひとりぼっち」の5編。部屋の片付けは明日するよ。でも今したらほらもう終わったよ。たこあげは、走ってひらひらさせてぴょんぴょんして大声を出せばうまく行くのさ。風ががたがた震える夜は、お化けの話が一番さ。2人はがたがた震えていました。プレゼントされた帽子は大きくて前が見えません。水を掛けて縮めてぴったりになりました。ひとりきりになって、なんで何もかもみんなこんなに素晴らしいかを考えてみたかったんだ。
2021/09/12
ゆのん
【絵本】【かえるくん&がまくんシリーズ4作目】4作品の中で1番好き。特に『ひとりきり』はがまくんが可愛いくて泣ける。素敵な物語は昔も今も色あせないとつくづく思う。252
2019/08/24
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