死者の書 -生死の手引- イメージの博物誌 32
死者の書 -生死の手引- イメージの博物誌 32 / 感想・レビュー
evifrei
資料集。エジプト・チベット・マヤ・ヨーロッパのそれぞれの『死者の書』を概略し、異同を示す。解説において日本の『死者の書』(日本霊異記)が補足される。いずれの地域も概ね、魂が死後も存在し遍歴の末に極楽または地獄へと至るという点は同じ。特にエジプトとマヤの『死者の書』は類似点が多い。『死者の書』の存在意義は死後の世界が存在するか否かに留まらず、死という厳しく乗り越え難いものに対して、古代から人はどう向き合ってきたか・別れをどう捉えるかについて、後世に如何に伝えるかという生者と死者の架橋にもあったのではないか。
2020/02/22
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