澁澤龍彦空想美術館
澁澤龍彦空想美術館 / 感想・レビュー
匠
前に買ったような気がしていた本は「澁澤龍彦幻想美術館」のほうだった。内容被ってるのかと思ったら、こちらは澁澤氏がチョイスした30人の画家の作品をみつめながら絵画に関するエッセイが読めるという、ファンには嬉しい企画。しかもA4変形版という大きさにページいっぱいのカラー絵。この絵の写真はできるだけ原版ポジから印刷されたそうで、そういう拘りもすごく良いなと思うし実際一段と綺麗。読みながらふと、美術と文学者がコラボするようなこんな展覧会がもっとあったらいいのにと思った。
2013/09/16
白義
澁澤龍彦が偏愛した異貌の画家たちから、時代順に片寄りなく30人を巌谷が選び、それらの絵画を澁澤が語り明かしたエッセイと共に収録した好企画。後の「澁澤龍彦幻想美術館」につながる企画だが、澁澤自身のエッセイアンソロジーにもなっている辺りに特色がある。澁澤とは美術の好みが極めて被るというか、澁澤が指し示し教えてくれた美的感覚の地平にボクなどはいるようなものなので、どれも文画共に極めて楽しめた。日本からは若沖、酒井抱一とわかってる感がものすごい。パオロ・ウッチェリは小説収録でこれも名作
2013/02/27
雅櫻
ギュスターヴ・モローの「雅歌」、なぜかこころひかれていました。澁澤龍彦によるとモローの描く女性の根底には具現化した悪と死があると。それを「見たくない、でも。」という人の、いえいえ、私の欲望?が惹きつけられているのでしょうか。澁澤龍彦の感性に少し触れられたかもしれません。
2013/10/21
フリスビー
巖谷國士編著。澁澤龍彦が愛した画家についてのエッセイ+画集という構成。大きい判型とフルカラーで、絵が存分に楽しめるのが良い。
2013/02/28
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