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原水爆漫画コレクション3 焔光

原水爆漫画コレクション3 焔光

原水爆漫画コレクション3 焔光

作家
白土三平
滝田ゆう
山田 英生
出版社
平凡社
発売日
2015-07-27
ISBN
9784582286939
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原水爆漫画コレクション3 焔光 / 感想・レビュー

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上品過ぎて僧侶のような寺

原水爆漫画コレクション3巻は白土三平『消え行く少女』と滝田ゆう『長崎の鐘が鳴る』の二本立て。『消え行く少女』は最近小学館の復刻本を読んだのでザッと見て飛ばしたが、このコレクションを見ていたら白土のこの作がよく出来ている漫画だとわかる。滝田ゆうは『寺島町奇譚』のあのタッチを全く感じさせない少女漫画(滝田ひろし名義でもある)。当時藤山一郎の『長崎の鐘』がヒットしたので便乗したらしく、舞台も長崎という訳ではない。原爆で母を亡くした一家は倹しく真面目に生きている。妙に淡々とした内容。解説は堪木野衣。

2015/08/26

たまきら

白土さんの薄幸の少女物語は理不尽でしたが、朝鮮人の強制連行問題も取り上げられていて作家の鋭い視点を感じました。でも、彼女を探し続けている青年との再会があっても良いんじゃないか~!?

2021/07/23

えふのらん

昭和三十四年発表の消え行く少女を収録。谷川一彦の星はみているよりは主張のはっきりした作品だが、薄幸ヒロインと出会うのが山人だったりするので白石”らしさ”がある。一方で原爆症でやつれた女の子が貧乏な場所をたらい回しにする”薄幸少女もの典型”に強制連行で日本にやってきた朝鮮の人(山人)を加えることで風刺効果を産んでいる。二人がそれぞれ病死と失踪を遂げて終わる結末もこの組み合わせあってこそで、それが社会的な疎外感をより強烈にしており、作家性と風刺が相乗効果を産んでいた

2023/12/16

Natsuhiko Shimanouchi

白土三平の珍しい長編少女漫画「消え行く少女」、滝田ゆうの貸本漫画「ああ長崎の鐘が鳴る」(こちらも少女漫画)を収録。「消え行く少女」、原爆及び原爆症により両親を亡くし、自身も原爆症に患う少女に襲う怒涛の不幸の連続。そして出会う(終戦を知らず山に隠れて暮らす)強制連行から逃亡した朝鮮人男性。戦後の市井の人たちに残っていた偏見と差別への告発をしっかり子供向けの漫画として描ききっている。

2015/08/30

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