詩人の食卓
詩人の食卓 / 感想・レビュー
コットン
著作は詩人・歌人・俳人の高橋睦郎さんで食のエッセイ。金子國義さんの描かれた食材が身体に取りついた絵が素敵!
2018/09/17
あかふく
高橋睦郎の食に関するエッセイ集。絵は金子國義。高橋は詩人を「詩を求めつづける人」とする。詩は近づきつつ、遠ざかるものだと言う。即ち詩の本質は相反性にあると言うことができる。食もそうであり、生きるために必要な行為でありながら死に密接に結びついている。そのような逆説性に様々ひかれながら、ときに遊ぶ。それは食卓の食物ではなく、卓、というか食物それ自体ではないものへの関心として現れる。器もまた、「空無によって実有は実有たりえている」ことを象徴するものだ。そこには旅の軌跡が残る。
2014/10/01
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