藤城清治 光と影の世界
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藤城清治 光と影の世界 / 感想・レビュー
Mijas
とても美しい作品集。1950年代に制作した白と黒の影絵もグランデーションがとても美しい。藤城さんは、自身の創作の原点ともいうべきモノクロの世界から、10年以上もかけて光を追究してきたと言う。1㎜のズレも許されない世界で、藤城さんは多くの芸術作品を生み出してきた。労作展での毎年入賞に思わず頷いてしまった。ヨーロッパの御伽噺の世界、クリスマスの世界もとても好きな作品だけれど、日本画の四季山水図を思わせるような「光彩陸離」も素敵。
2016/10/16
たんたん(休みます)
藤城さんの手の写真があった。長年カミソリを持ち続けたその手はかかとのように表皮が厚くなり、痛みを感じなくなったらしい。『ルリユールおじさん』を思い出す。藤城さんもまた魔法の手を持った人なのだ。藤城さんは、人間だけではなく、地球を愛し、動物を愛し、自然を愛し、そして平和を願い作品を描いている。東日本大震災や戦争に対する思いが作品からひしひしと感じられる。「フェニックス」と「悲しくも美しい平和への遺産」はぜひたくさんの人に見てもらいたい。藤城清治の作品を光と影の世界を実際にこの目で見たいと思わせる画集だった。
2014/09/13
夜長月🌙@新潮部
藤城さんの影絵は美しい。そしてメルヘンがあります。黒を基調とした中に色が刺されると異世界が生じています。
2018/06/09
森の三時
影絵のあまりの美しさに息を飲む、数年前、栃木県の那須高原にある『藤城清治美術館』を訪れてそんな経験をした。あのときの感動に触れたくて本書を手にしました。可愛らしいこびと、猫や馬、鳥や魚などの動物たち、笛、ヴァイオリン、ピアノなどの楽器、花や木が、美しい光と影のメルヘンに彩られ、心を揺り動かす。そして何より、絵から優しさとあたたかさが伝わって、元気になれる。本書は先生の50年にもわたる作品が掲載されています。図録では本物の絵の持つ迫力には及びませんが、とても素敵な本です。多くの人に実物の絵も観てほしいです。
2016/06/11
はるき
息を飲む美しさ。華やかで静謐、麗しく柔らかい。…私の拙い語彙では、とても表現しきれません。
2017/02/04
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