大林宣彦 戦争などいらない‐未来を紡ぐ映画を (のこす言葉KOKORO BOOKLET)
大林宣彦 戦争などいらない‐未来を紡ぐ映画を (のこす言葉KOKORO BOOKLET) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
監督の『花筺/HANAGATAMI』は気になっていたが、とうとう、観に行けませんでした。太平洋戦争を過ごした子供時代の事や戦後をノンポリと生きてきた悔いなどを自己弁護もせずにありのままを語る姿勢は真摯であり、立派だと思う。個人的に商品について愛がなく、儲けばかりを考えているお菓子屋の社長への啖呵は、仕事に向き合う人の規範とも言えるだろう。また、東日本大震災が風化していく危機感から作った映画を観てくれた子どもさんに対しての返事や肺癌になった事で一種の悟りを見出した監督の言葉にも感動しました。
2019/01/14
manabukimoto
大林宣彦監督の、映画観・死生観が語られた、言葉の数々。 「尾道の田舎もんの権力志向嫌い」が、癌を宣告され、余命宣言を受けても映画を作り続けた理由は、徹底した「反戦」思考。 尾道で生まれ、七歳で敗戦を迎えた少年は、全肯定の両親のもと、好きな映画を撮り続ける。そして晩年、戦争の悲惨さ、無惨さを伝えるための手段としての「映画」に執念を燃やす。 「生きている人間と死んでいる人間のけじめがない」p99と監督は書く。戦前がそんな感じ。「戦争が廊下の奥に立ってゐた」渡辺白泉を引用し、戦争の足音に耳をすませと言う。
2023/01/02
Natsuhiko Shimanouchi
映画「花筐/HANAGATAMI」大阪上映初日の監督の舞台挨拶という形での長いスピーチを思い出す。余命宣告を受けてなお完成にこぎつけた作品への想いそして映画に対する愛情、反戦への固い決意など改めて文字で読むことで自分の中に吸収されていく思い。
2018/12/25
みさこ
★★★
2019/03/13
たこい☆きよし
大林宣彦のある意味遺言? 幼少期から現在までのキャリアを駆け足で辿るとともに、今、映画を作り続ける意味を語る。それにしても、ご両親といい、夫婦、友人といい、みんななんか普通じゃないのが大林品質?
2019/02/27
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