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宇野千代聞書集 (平凡社ライブラリー)

宇野千代聞書集 (平凡社ライブラリー)

宇野千代聞書集 (平凡社ライブラリー)

作家
宇野千代
出版社
平凡社
発売日
2002-03-06
ISBN
9784582764260
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宇野千代聞書集 (平凡社ライブラリー) / 感想・レビュー

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ぷく

ネット記事で見かけた『おはん』のみ読了。どうしようもない阿呆な男の告白を、お茶を飲みながら聞いていたような読書体験だった。男は時に意気揚々と、時にうなだれて、確かに私の目の前に座って身の上話を続ける。怒りに打ち震えて途中で席を立つこともなく、かといって、難儀な人生をここまで来た男の背中を撫でさするでもなく、男の行き着く先をただ見届けたい一心で、ぬるくなったお茶を啜る。おはんとおかよはそれでも幸せだったのか。その幸せは本物だと言えるのだろうか。生きた会話文が臨場感を増し、満足のいく時間を過ごせた。大収穫。

2023/07/04

hazama

天狗屋久吉のみ。

2013/02/11

千頼

ここに人間がいる…という感じが強い。おはんが読みたくて借りたけど、他の2作品も良かった。無骨な男・飄々とした男・どうしようもない男……たった1冊の中でここまで男を書き分けていて、そこに作者の感情が一切見えない感じがよかった。宇野千代さん、もっと読んでみたい【図書館本】

2021/11/21

qbmnk

面白かった。人形師天狗屋久吉は江戸から続く職人世界に生きた明治の人形師の職業に対する真摯な姿勢が見えて、このような名人の戦前の作品の殆どが戦災で失われてしまったのはとても残念に思った。芸人の芸に対するのと同じ気概を感じた。日露の戦聞書は陸軍の軍医から見た日露戦争の前線の様子で、生々しいが昔らしいエピソードもあり興味深い。おはんは世話物の古典芸能を観ているような気がしてくる作品で、2人の女性の間で揺れ動く男の心情の描写が面白い。最後もお芝居のようで余韻の残る物語だった。

2019/03/21

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