字書を作る (平凡社ライブラリー)
字書を作る (平凡社ライブラリー) / 感想・レビュー
roughfractus02
辞書でなく字書である。乱れた糸を裁くことから裁判での弁論を表す「辞」でなく、家の中で子を育む「字」を選んだのは、漢字の文字面へのこだわりだけでなく、「字」によって育ち成長する東洋文化のイメージも託したかに思える。漢字に古代中国の字源を探求する『字統』、外来の漢字を国字化する際の諸問題を取り上げた『字訓』、伝達文字として国字の中で用いる際の用義を扱う『字通』の3大字書の序文を収録した本書では、著者の厳格な学的態度と共に、漢字を分解して成り立ちを調べる逆行工学(リバースエンジニアリング)的な思考手順を辿れる。
2021/01/01
takao
ふむ
2024/10/05
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