グラディーヴァ/妄想と夢 (平凡社ライブラリー)
グラディーヴァ/妄想と夢 (平凡社ライブラリー) / 感想・レビュー
まりお
古代の浮彫の美女に心引かれた青年が、その美女の生まれ、話し方、振る舞い方などを妄想していく。どこまでも独りよがりな妄想で、こうだったら良いな、を見せつけてくれる。
2017/09/17
dilettante_k
イェンゼン『グラディーヴァ』(原著1903年)を分析題材にとったフロイト『妄想と夢』(06/07年)、種村季弘の解説『フロイトと文芸批評』に加え、復刊に合わせ森元庸介による『白昼夢、あるいは活路』を収録。小説と分析内容を合わせて読むのは、フロイトとの答え合わせをするような楽しさがある。種村の解説は、玄人はだしの考古学者フロイトが説明を略した『グラディーヴァ』の背景から「狩る女、狩られる男」の原神話を取り出すカイヨワばりの見事な分析。森元は「怠惰」を鍵語に現代思想を取り込んだアクチュアルな論考となっている。
2014/03/20
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