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お住の霊: 岡本綺堂怪異小品集 (932;932) (平凡社ライブラリー 932)

お住の霊: 岡本綺堂怪異小品集 (932;932) (平凡社ライブラリー 932)

お住の霊: 岡本綺堂怪異小品集 (932;932) (平凡社ライブラリー 932)

作家
岡本綺堂
東雅夫
出版社
平凡社
発売日
2022-07-12
ISBN
9784582769326
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お住の霊: 岡本綺堂怪異小品集 (932;932) (平凡社ライブラリー 932) / 感想・レビュー

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HANA

素晴らしい。綺堂の怪談は数多いけど、名作をあえて排し、ほぼ顧みられなかった作品や戯曲、実話怪談に随筆といったものを収録するそのスタイルに脱帽。逆にいけば著者の作品を読みなれた玄人向けともいえるけど、名作佳作を何度も読んだ身としては初読の作品が読めるだけで堪らないわけですよ。冒頭の「五人の話」は初期の作品らしいけど、後年の名作の萌芽がはっきりと見て取れるのは読んでいて嬉しいし、「妖怪実譚」は江戸明治の実話ものとしてこのジャンルが好きな者には堪らない。綺堂を読みなれた人にもまだの人にもお勧めな一冊です。

2022/08/24

藤月はな(灯れ松明の火)

「奇術師の話」の愛憎が渾然一体となる不可思議さは実はよくある。「人魚の話」はあの家族にとって人間界こそ、区外だったのだと思うとメリーバッドエンドだったのかな。「大磯の話」の乙女の残酷性の発露と家庭に入ってからは大人しくなったという呆気なさが醸し出す不穏さに背筋が粟立つ。「お文の魂」の元ネタである表題作は純然たる怪談だった。時代だけにお住さんへの仕打ちに絶句。彼女が今更ながらに迷い出たのはご隠居が寿命が尽きそうだったからではないだろうか。「お前はなかった事にしたが、私は忘れない。そちらに来たら容赦はせぬぞ」

2022/08/25

かおりんご

ホラー。やっぱり岡本綺堂はいい!古典怪談は、面白い。青空文庫にもあるので、そちらも読んでみようと思う。

2023/05/21

凛風(積ん読消化中)

岡本綺堂って、出ると、つい買ってしまう。なので、いくつかは読んだことがあるし、いくつかは読んだことのあるものの前身なのだけれど、この、前身がなかなかに面白い。あぁ,最初はこんなオチだったのが、あとで、あんなオチに変わったのね、などと思いながら読むも良し、はじめて手に取る人が、現代的ホラーとは違った、風雅な怪談に触れるも良し、楽しみ方は色々だと思います。カバー絵が一番ホラーっぽいです。中身は江戸情緒を残した明治の日本の、夜はちゃんと暗くなる時代の空気が感じられる作品が多く、やっぱりこの人好きだわ、と再確認。

2022/08/30

私的読書メモ3328

解説によれば、岡本綺堂のほとんど幻となっていた作品を多く収録しているとのこと。有名な半七捕物帳の第一話や「木曾の旅人」に前身となった話があったとは知りませんでした。理屈が通りすぎてファンタジーになってしまっている怪談が多い中、因果や怪異が一筋縄ではいかぬ茫洋としたもので、なんとも高尚な香りのする作品が楽しめました。一方で、洗練されていない、曖昧に過ぎると感じる向きもあるでしょう。

2022/08/12

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