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逸脱のアルケオロジー: プロテスタンティズムの倫理と失敗の精神 (平凡社選書 98)

逸脱のアルケオロジー: プロテスタンティズムの倫理と失敗の精神 (平凡社選書 98)

逸脱のアルケオロジー: プロテスタンティズムの倫理と失敗の精神 (平凡社選書 98)

作家
M. ローテンバーグ
川村邦光
出版社
平凡社
発売日
1986-09-01
ISBN
9784582822984
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逸脱のアルケオロジー: プロテスタンティズムの倫理と失敗の精神 (平凡社選書 98) / 感想・レビュー

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抹茶ケーキ

ウェーバーによって資本主義を生み出したとされるプロテスタンティズムの倫理が二元論、ひいては社会的成功・失敗を倫理的優越・劣等と重ねるような思考法を生み出したと主張。そのような西洋的な思考法がカルヴィニズムのみを起源とするのかについては、多少疑問が残るが、実証調査を見ると確かに西洋の人の方がプロテスタントの倫理を強く支持するようであり、少なくとも現象面においては一妥当性を有しているようで、色々実証して見るに値する議論だと感じた。

2017/04/29

ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き

ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を下敷きに、ウェーバーの論文で考察対象にされたのはあくまで経済的な成功者であったとし、そこから漏れた逸脱者=失敗者に対してプロテスタンティズムが果たした役割をえぐり出す。そして、プロテスタント革命以後、魔女≒精神障害者に対する精神医学のアプローチもまさにカルヴィニズムに由来する二元論的な予定説の影響下にあったとして西洋近代文明に対する反省を促す。いささか説得力に欠ける嫌いはあるものの、非常に刺激的で興味深い分析だ。ちなみに著者はユダヤ人精神科医。

2012/12/17

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