無限の相のもとに
無限の相のもとに / 感想・レビュー
koji
1997年刊。埴谷雄高と言っても没後23年経ち、今人の口の端に上ることは殆どないと思います。台湾で生まれ、戦前日本共産党に入党、検挙転向出獄後作家となり、50年かけて「死霊」を著すも未完のまま97年死去。死霊は、形而上学的思考小説として不滅の金字塔と言われ乍ら、その難解さ故殆ど理解不能との評もあります。この対談は埴谷さんが全人生、作品、宇宙・生命・哲学を縦横に語り尽くしたものです。一言で言うと、「思考だけで無限に『存在とは何か』を希求すること」の探求の道程を述べた書です。知的刺激に溢れ一気に読みきりました
2020/05/16
うぃっくす
埴谷雄高さんも立花隆さんも好きなので読んでて面白かった。また死霊読みたくなったので読み返そう…。
2015/03/17
Hisashi Tokunaga
埴谷の思想の営みのすべてが脅威という訳では無いことが本書で垣間見ることができる。たとえばスプーン曲げの本当の凄さは、折れたスプーンをもとにもどすことにあるので、曲げる事にはないと断じるその気合。
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