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桂東雑記 (1)

桂東雑記 (1)

桂東雑記 (1)

作家
白川静
出版社
平凡社
発売日
2003-06-01
ISBN
9784582831610
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桂東雑記 (1) / 感想・レビュー

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りー

主に九十歳を越えた後の対談と講演、インタビューを収録した本。特に「文字を作るようになって、その言葉の持つ意味が変わるということはない。(中略)無文字時代の観念は、単に言葉として伝わるので、急速に変化し推移することはなかった。しかし、それが文字として定着すると、思考の基盤ができ、場所的に定着するので、文字の意味の蓄積や分化が容易になる。」は、ああ!そうか!という衝撃。人の思考は文字という定着点を得て、飛翔したのだ。また、岡野玲子さんとの対談は色々な意味で面白かった。2つの渦の話とか、あぁもぅ~皆!読んで!

2020/03/13

かりんとー

(県立図書館)白川氏の肉声が聞こえるようだ。縦横無尽に東洋世界を駆け巡る。岡野玲子氏との対談が特に面白い。

2021/02/12

roughfractus02

著者が漢字を「生きた歴史」と言う時、読者は死んだ歴史とは何か?と考える。漢字を音でなく画から分析し、文字以前の古代を探る著者の方法を通すと、人間同士が交わす音と結びついた文字とは、支配者と被支配者の情報伝達を担う文字なのではないか?と想像する。春秋戦国の戦乱で散逸する古代中国の神話や民俗文化を発掘する著者の方法は、戦争によって文字が勝者側の伝達ツールになったことを仄めかす。90才を超えて書き始めたこの雑記に自らの戦争体験を記す著者は、現代の沖縄の米軍基地問題に今も継続する戦後日本の植民地化された姿を見る。

2020/12/27

とし

ほとんど独学で古代漢字学の体系を打ち立てた白川静氏が90代になってからの講演、対談、対話などを集めた本。面白いです。特に漫画家・岡野玲子氏との対談は面白かった。

2014/04/17

まりこ

宮城谷さんの三国志が難しく、辞書を片手に読んだ。で、漢字に興味を持ち、白川先生に至る。漢字の歴史も勿論素晴らしいが、自分の根っこにあるものを目の前に突きつけられたような、天地が逆さになったような感動があった。この本に出合えて本当によかった。

2009/09/16

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