桂東雑記2
桂東雑記2 / 感想・レビュー
りー
90歳を越えての講演、対談集。「学校(立命館大学)を七十三歳でやめさせてもらって、それから『字統』を書き始めたのです。」で、この後、『字訓』『字通』と、3冊の辞書を編む。73歳~( ゚ロ゚)!!。文字学の権威ですが、元々は「詩経」と「万葉集」に共通する文化を探る目的から入られたそうです。私は、この巻では、鳥居の考察が一番面白かった。鳥は祖先霊を乗せて渡りをする、という古代文化の共通点をお話されていました。巻末に、石牟呂道子さん、宮城谷昌光さん、吉永幸司さんとの対談が載っています。
2020/03/18
roughfractus02
21世紀初頭のビッグデータ社会に晩年を過ごした著者は、古典漢文を削減してIT化を進める教育の「荒廃」を嘆く。著者なら「情報」なる漢字が独仏の軍事用語の翻訳で「敵情を報告する」意味を当て字した略字であり、英語のinformationに対応したのは第二次大戦後だったのは知っていたろう。「情報」化社会に軍事支配の力を感じるかのように著者は自分の名前、地名、近所の人の姓にある漢字に注目することが理想の漢字教育であると語る。IT化された読者にも、著者が中国古代に見た「生きた歴史」が日常の無意識として残存するからだ。
2020/12/28
hachiro86
表紙の象形は犬。古代中国では神への犠牲に用いられていた、そうな。
2009/07/23
まりこ
宮城谷さんとの対談が載っている。
2009/10/22
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