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桂東雑記 4

桂東雑記 4

桂東雑記 4

作家
白川静
出版社
平凡社
発売日
2006-04-06
ISBN
9784582833263
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桂東雑記 4 / 感想・レビュー

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りー

文字成立以前、殷王朝早期、陶器に彫り込まれた「陶文」に、既に文字の原型が存在する。そこには、ちょうど家紋にあたるような氏族の紋章も描かれている。この形がとても美しい。簡略化された形でありながら、豊かに語りかけてくる。その先にある精神世界の広がりを考えさせられる。この原型まで遡れるというのが本当にすごい。3000年以上前の思考に、現代人が触れることができ、それだけでなく、そこへの繋がりを自分の中にも感じるのだから。

2020/06/27

roughfractus02

一般に、目を通して意味を知ることは知識とされ、身体を通して体験することは知恵とされる。私たちが本を手にして読む場合はほぼ前者であり、後者によって本を読むことは困難に思える。が、著者は本を丸ごと写すことでそんな常識を打破する。書写すると、意味を伝える道具であるはずの文字に対してなぜ、どうやってこの形になったのかという問いが生まれ、過去の人々の体験を通した知恵が「手を通じてわかる」のだという(「文字の世界に遊ぶ」)。著者が「大人」になるという時、それは身体を通じて文字に他者の経験を推し量れる段階を指すようだ。

2020/12/30

hachiro86

万葉から明治への系譜が面白かった

2009/12/13

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