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平凡倶楽部

平凡倶楽部

平凡倶楽部

作家
こうの史代
出版社
平凡社
発売日
2010-11-30
ISBN
9784582834901
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平凡倶楽部 / 感想・レビュー

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yoshida

こうの史代氏の初のエッセイ集。約1年WEB平凡で連載したものに、「わしズム」掲載分を収録した作品。実験的な作品が多い。じっくり読み進める味わいのある作品。自身の内縁の夫との馴初めや二人の関係を描いた「婚姻届」や、「古い女」にぞくりとさせられる。「戦争を描くという事」、ラストの「8月の8日間と80年間」は戦争について考えさせられるエッセイ。私達は実際に戦争を経験してないが、戦争を経験した人々に触れられる最後の世代になりつつある。戦争を伝えるという事は惨禍だけでなく日常も伝える事。非常に考えさせられる作品。。

2016/05/04

えちぜんや よーた

エッセイあり、漫画あり、挿し絵ありで「こうのセンセのお徳用パック」といったところか。読むに従って誰かさんの考え方に似ているなぁと感じる。『病床六尺』を書いた正岡子規だ。子規も脊椎カリエスに苦しみながらも、身内に対するグチをこぼしたり、毎食の献立と感想を詳しく書いていた。そんなノリです。あと『この世界の片隅に』を描いた理由も述べられている。やはり生活者目線を信条とする漫画家さんだ。

2016/12/26

コットン

エッセイ本ではありますが、コミックがふんだんに盛り込まれていていい。特に小作品『るいるいかむい』の漫画を描く淡々とした生活の描写に潤いを与えている、透明ちびっこ達の存在感が無いようで有るところが好き。また『古い女』の漫画の背景以外の模様(例えば小さいコマの寿退社のシーンのページいっぱいに赤熨斗の模様あり。)が面白い。

2013/08/24

天の川

何というか…これは凄い。その多彩さと誠実さ。この『平凡倶楽部』は“非凡の塊”だった。エッセイの「戦争を描くという事」では、通り一遍な綺麗ごとの感想を穏やかに、「なぞなぞさん」ではインタビューがいかに受け手の都合のいいように歪められていくかをユーモアと共に、それぞれ糾弾(?)している。イラストの「かみ様々」の原稿用紙・五線紙・方眼紙などに描かれた美しい絵、「団地探訪」では判で押したように同じ家…ということで、三文判を押すことで描いた団地風景、圧巻!⇒

2013/02/28

こうすけ

料理、花、鳥、仕事。こうの史代が日常をつづったエッセイ。ハンコで描いたり、編集者とのハガキのやりとりがあったり、小説があったり。表現力に満ち溢れていて面白い。しかし戦争の話題をはじめ、微かな毒がたしかにある。「なぞなぞさん」の話はゾッとした。

2021/03/16

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