方言でたのしむイソップ物語
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方言でたのしむイソップ物語 / 感想・レビュー
Ikutan
あの動物たちが出てくるイソップ物語を方言で楽しむ作品。私には馴染みのない方言だったので、ちょっと読みにくかった。その地域の方に実際に朗読してもらったら、きっと味わい深くなるんだろうなと思う。安野さん独自の解釈や教訓、「下心」と称したひとことが的を得ていてなかなか面白い。細い線でさらっと描かれた挿し絵も表情豊かで、微笑ましかったり、ニンマリさせられたり。英語は中二レベルでも絵を描けば通じちゃうという安野さん。さすがですね。羨ましい。『イソップ物語』を読むきっかけや金山の治さんの話など、あとがきもよかった。
2018/09/16
neimu
安野光雅の絵だから読みたいのか、イソップが好きだから? それとも方言に興味があるから? 昔、民俗学博物館で各地の方言で語られる桃太郎を聞いたことがある。あの時の感動が蘇って手に取ったのだが、字面で見る方言は何処の方言何だかしっくりこない。おまけに話も自分が知っているイソップとは随分異なるような内容。方言だから変わってしまっているのか、意図的に変化させているのか。更に話の切れ目が今一つよくわからない。全体で70話? うーん。読んで良かったというよりも読んでみたいと憧れているだけの方が良かったとしか思えない。
2020/03/12
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
方言で読むイソップ物語。お気に入りの読友と同じく、私もイソップ物語をよく知らなくて話が分からないのと、方言の言い回しが馴染みがなかったので話にのめり込めませんでした。
2018/09/26
ベル@bell-zou
方言によるイソップ物語(伊曾保物語)70話。安野さんの独自解釈やツッコミが入るスタイル。『きつねがひろったイソップ物語』に近いかな。方言が思いのほか読みにくく標準語バージョンも挟みつつの70話は一気読みには向かなかったかも。政治的思想も僅かにチラリとするのが違和感。挿絵は力の無い線ながらも味があるけれど、なんというか…寂しい感じがする。あとがきでイソップ物語と安野さんの縁とこれまでの関りを知り、作品への思い入れを感じた。
2018/09/08
kanata
「以下の伊曾保物語は、方言を大切にする試みです。」日本各地の方言で読むイソップ。本当に言いたいことは自分の方言がよいという信念のもと書かれる。多くは、二匹の別の種の動物が相対、そのすがたから教訓を説く。残酷さやブラックさも、安野さんの絵と方言で随分マイルドに。知る話も少しあったが雰囲気が違うので楽しめた。同居人としてはありえない組み合わせ「炭焼きと洗濯人の事」/腹が元気にならないと俺らも働けないと気づく「腹と四肢六根の事」/人間の目的に気づけなかった木が愚かなのか「山と杣びとの事」など。
2018/08/15
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