古今黄金譚: 古典の中の糞尿物語 (平凡社新書 2)
古今黄金譚: 古典の中の糞尿物語 (平凡社新書 2) / 感想・レビュー
ネムル
糞尿譚というと『ガルガンチュア』的な哄笑としてのイメージが強かったのだが(未読にもかかわらず)、それとはまた異なった日本的な糞尿について考証・紹介している。もったいない、色男のスカトロ、あるいは『落窪物語』から「汚穢」と「神聖」の二重性をみるなど愉快で、ゲラゲラ笑いながら読んだ。そういえばすっかり忘れていたのだが、高校生の頃に読んだ「はこすべからず、はこすべからず、はこすべからず」は衝撃的だったな。
2014/10/01
unknown
『古事記』や『万葉集』『古今集』などの日本古典文学の中にある糞尿にまつわる数多のエピソードを紹介しながら、好色話の象徴としての糞、「神聖」「罪」「汚れ」の記号としての糞、哄笑のメディアとしての糞、脱俗としての糞といったテーマで、キレのいいうんこのように各章を展開してゆく実のある一冊。糞に対する日本人のユーモアのセンスは今も昔も全然変わっていないということを実感できる。「食事の席で糞の話をする」的な際どいユーモアをかますあっけらかんとしたメンタリティが万葉集の頃からあったというのは実に天晴れに思います。
2012/04/13
hikarunoir
男女共に糞小便話で笑い合えた時代こそ、異性を必要以上に美化せず、ある部分では対等に向き合えた、と今後の男女関係にヒントも得られる。
2013/01/13
澪標
良書。
atsushi
いつの時代も、身体に関わる話は面白いものです。
2009/11/29
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