蛇女の伝説: 「白蛇伝」を追って東へ西へ (平凡社新書 59)
蛇女の伝説: 「白蛇伝」を追って東へ西へ (平凡社新書 59) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
日本初の長篇アニメ「白蛇伝」(1958年)の、ルーツを求めてはるばると大陸を横断。中国からイギリスまで、隠れた東西交流というものが、いつかどこかであったに違いない。壮大なテーマです。本書を読むと、東映アニメ版「白蛇伝」は、邪悪さを排除して、美しさを選りすぐってロマンに仕立てた(だからこそ、子どもにも見られるアニメとなった)ことがわかる。これも極東まで達した、物語のヴァリエーションのひとつとみるべきかも。
2017/12/16
miroku
神話における蛇に興味がある。にしても、やはり南條さんの文章は読みやすくて良い♪
2018/01/10
misui
「白蛇伝」物語の起源を求めて中国、イギリス、ギリシアやインドへと文献を渉猟する。最終的に東漸説に落ち着いているがちょっと説得力に欠ける気もする。それにしても何度も似た話を読まされて大層疲れた(ゲーテの「コリントの花嫁」はエロくて良かった)。南條竹則らしいディレッタントな一冊。
2018/04/26
ユキ
『白蛇伝』物語のルーツを求めてギリシャや小アジアなど、様々な地域の伝承との比較検討が行われる。個人的には、女と蛇という組み合わせの普遍性についての指摘が面白かった。そもそも蛇は大地母神と一体で、豊饒性や女性原理を示すモチーフであるという。そうした蛇神たちが後に興った家父長的原理に基づく文明によって、打ち倒されてきたという歴史があるらしい。そのため類型の説話が各地に残されているのだろうか。 「道成寺縁起絵巻」や法華経の龍女と関係があるかと期待して読んだが、特に言及はなかった。
2012/11/08
悸村成一
図書館本。 62
2014/09/23
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