「戦間期」の思想家たち レヴィ=ストロース・ブルトン・バタイユ
「戦間期」の思想家たち レヴィ=ストロース・ブルトン・バタイユ / 感想・レビュー
佐島楓
ヨーロッパ史への知識が必要なので、不勉強な私には辛かった。既知のものという前提で書いてある箇所が多いので・・・。人間関係の豪華さには驚かされるけれど、名前だけうっすら知ってるレベルの人物がほとんどなら良いほうなのでは。レヴィ=ストロース目的なのに、あまり記述がなかったのが残念。時代の雰囲気はわりと好き。再挑戦必要本。
2011/11/19
swshght
「戦間期」(1919~39)とはいかなる時代だったのか。著者はまずこの20年を「不安の時代」と「嘔吐の時代」に分割する。ところが、この線引きの基準が明確に示されないため、時代としての断層が見えてこない。一章以降では、この時代区分が消失し、思想家単位に転換される。多くの思想家たちの活動や人間関係が語られるが、それらは断片的なエピソードの羅列にすぎず、「戦間期」の思想の核心には一切触れない。時代を牽引した思想は何なのか、「不安」から「嘔吐」への変容または接続はいかにしてなされたのか。私はここが知りたかった。
2013/04/10
ももみず
失礼を承知で敢えて書くと、シラバスはめっちゃ面白そうなのに、実際はそんなんでもない大学の講義を聞いている感じの本。話がよく逸れる割に(だからこそ?)、本筋への言及は薄いような気がして残念。バタイユとヴェイユの絡みとか、もっと掘り下げて欲しかった。唯一の収穫は、バタイユの『青空』を読んでみようと思ったことくらいである(けど実際の大学の講義も、一冊でも読みたいって本を教えてもらえば御の字くらいに思ってたから、私にはそれで充分なのであった)。
2015/01/27
ねぎとろ
一作目は曲がりなりにも、第一次大戦後のヨーロッパ思想の変遷のストーリーを描けていたのだが、この本では、個々の人物のトリビアが羅列してあるだけで、「戦間期の思想」がいかなるものかよくわからない。全体のストーリーがさっぱり見えない。とくにレヴィ=ストロースの第二章は、彼の人類学と若き日の社会主義者としての活動がどのようにつながるのかさっぱり分からず、単に昔活動家だった、というだけの話になっている。文脈上よくわからない文章(例えばp106のスピノザ・フロイト崇拝云々)も多く、消化不良。小ネタ本として読むべきか?
2011/08/02
nappyon
バタイユとブルトン周辺の事情について、それと戦間期の思想のつながりが見えればと思って読んでみました。ですが思想を掘り下げてそのつながりを、というよりは個々の人物エピソードと彼らの交友関係に割かれる割合が多かったかな…という印象。女絡みの話は面白かったですけどね〜(笑)
2013/01/09
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