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新書748一遍と時衆の謎 (平凡社新書 748)

新書748一遍と時衆の謎 (平凡社新書 748)

新書748一遍と時衆の謎 (平凡社新書 748)

作家
桜井哲夫
出版社
平凡社
発売日
2014-09-12
ISBN
9784582857481
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新書748一遍と時衆の謎 (平凡社新書 748) / 感想・レビュー

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きいち

この著者でなければ、の一冊。◇時宗。鎌倉新仏教の一つで「踊念仏」って習ったきり、その後しっかり知ることはないまま。でも社会史や芸能史などで時々登場してくるので気になる存在だった。ちゃんと像を結ばせてくれる。◇この人確かフーコーの本読んだな、と読み始めると、ちょこちょこと「宗門」って言葉が。引っ掛かってたら、気比神宮のお祭りに「住職として檀家と共に参加」とありびっくり。なるほど、だからこその当事者性と客観性か。◇心は迷って当たり前、所詮人は一人、あっけらかんと身も蓋もない現実を前提にする一遍の歌、いいなあ。

2014/12/30

Akihiro Nishio

読みにくい本であった。新書なのだから素直に一遍の生涯と思想、当時の歴史背景を書いてもらえればいいのに、学会の一遍に関する学術研究の紹介(相当マニアック)でページ半分を費やし、一遍聖絵を用いながらようやく生涯について語るかと思えば、描かれている遊行している女性が誰かということについての諸説を長々と語ったりである。最後は徳川家と時宗の繋がりについてマニアックな議論で締める。かなり一遍や時宗について詳しい人向けの本だろう。ある時期まで、時宗と浄土真宗の区別はそんなにされていなかったんだろうという説には納得。

2016/01/31

田中峰和

鎌倉仏教の開祖として法然、親鸞、日蓮などに並ぶ一遍だが、現代における時宗の普及度は極めて低く寺数も少ない。実父の存在すら不明瞭な秀吉だが、その養父は竹阿弥という時宗の僧らしい。母が蓮華寺の僧と密通してできた秀吉。ハンセン病患者の世話をする被差別者集団の乞食村で育ったともされる。一方、下賤つながりで、芸能と時宗とのかかわりも説明される。能で有名な観阿弥・世阿弥。阿弥の称号は時宗に多かったし、出雲阿国と時宗のかかわりも出てくる。踊念仏で大衆の信仰心を煽った時宗だけに、芸能や舞踊と繋がっても何の違和感もない。

2020/04/05

tyfk

「柳(宗悦)が、最初に一遍に心ひかれたのは、『一遍聖絵』第一巻第二段に描き出された一遍一行の姿に感動したからである。」p.31

2023/08/23

keint

前半は一遍・時宗研究史のまとめ、後半は「一遍聖絵」の解説という構造になっている。 どちらとも大いに参考になり、時宗の教義や一遍の思想をもっと知りたいと思わせる内容だった。

2019/09/10

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