新書841下山の時代を生きる (平凡社新書 841)
新書841下山の時代を生きる (平凡社新書 841) / 感想・レビュー
阿部義彦
平凡社新書。2017年初版。言語学者と演劇人による、対談集。人口減少、高齢化社会により、右肩上がりの経済成長なぞ望むべくも無い時代をいかにしてにそろそろと下山するかに、焦点を当てます。日本は戦争に関しても負け方というもの知らない。損益分岐点を考えて武器なり弾薬が無くなればやればやるほど損をするのでそこで降参できるが、日本はやる以上は最後までで、捕虜になるのは恥ずかしい、死ぬまでやれ。となる、政治もお粗末で何よりも経済政策(生活を楽に!)して貰いたいのに、防衛費だの増税だの何考えてんの?首が締まるばかり。
2023/06/11
spike
なかなか軽妙な会話の対談で読みやすかった。平田オリザは、ほかの本でも出てくる話が多かったけど。
2017/11/10
マウンテンゴリラ
下山の時代だからこそ見えてくる、本来の日本の素晴らしさの再発見、また根拠の無い傲り高ぶり、例えば西洋的近代文明を他の東洋諸国に先駆けて達成したことによる日本人の優秀性などへの反省のすすめとも読める。論点が明確で分かりやすく、両著者のお互いへのリスペクトがよく顕れており、読んでいて気持ちのよくなる対談本であった。西洋文明の限界を越え、東洋の多様性、寛容性を発信することによってそれに融合させる。そのような役割を担って行ける日本人が多く世界に出て行くことを期待したい。
2017/08/31
よし
ことばと文化の鈴木氏と 演劇論の平田オリザ氏の二人の対談はとても興味深く面白かった。 英語一辺倒の教育ではなく 異文化 総合交流 を目指すその指摘はとても鋭い。 二人の作品をもう一度読み返して深めてみたくなった。
2018/03/29
Yasushi I
日本は経済の成熟、人口の減少が続いているが、地球規模では人口の爆発的増加により消費が拡大し続けている。限りある資源をどう継続的に維持していくのか、その時に日本人としての果たせる役割があるはずである。内田樹の日本辺境論に通じる、日本人が国際社会で短所としてきた奥ゆかしさや協調性を見直そうという発想は共感できる。人口減少は避けられないが、過剰に悲観するのではなく、適切な規模と慎ましい暮らしを目指すことの大切さを教えられた。
2017/05/30
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