山男たちの死に方: 遭難ドキュメント 雪煙の彼方に何があるか (ワニの本 518)
山男たちの死に方: 遭難ドキュメント 雪煙の彼方に何があるか (ワニの本 518) / 感想・レビュー
ランフランコ
50年ほど前の多くの名クライマーは山で死んでいる。死んだからこそ後世に名が残った訳でもないだろうが、死んだがゆえによりドラマチックな人生に感じる。山を制すことこそが生きている証でアイデンティティである。功名心がなければ、記録が残らなければ、危険な登山をする必要などないだろう。山男というか人間の悲しい性のようにも思う。山で死ぬことが決して幸せではないだろうが、本懐ではあるんじゃいかと思う。
2022/08/01
つちのこ
1983年頃読了。私が好きなのは森田勝の項『ザイルのトップは譲れない』。冒頭の著者の言葉には男にとっての死について、山における死は“幸福な死”と断言している。本当にそうなのだろうか。当事者たちにとっては遭難死は敗北、不完全燃焼だったのではないだろうか。そんな思いで手に取った一冊である。
ウメ
山男というのは、死に対する確信犯だ。死の危険を知りつつなお、登山における死の領域に足を踏み入れてしまうのは、生と死が紙一重で交差している領域が、彼らにとって、限りなく魅力的であるからだろう。
2013/01/10
ウメ
沖縄にある最小古本屋URARAで購入。旅先での古本屋巡りはまた格別。店主の「お目が高い」という一言もお世辞であっても嬉しい。実際この本をきっかけに登山小説やスポーツノンフィクションといった読書幅が広がったのも事実。
2007/11/27
ばろやん
山の美しさを知ると、仕事の煩わしさとか人間関係などどうでもいいやと感じてしまう
2011/09/17
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