「昔はワルだった」と自慢するバカ (ベスト新書 349)
「昔はワルだった」と自慢するバカ (ベスト新書 349) / 感想・レビュー
harass
「何を論じてもブレない」という褒め言葉があるが、この著者の場合は「いつも同じようにブレる」という印象。表題と内容がいつものように一致していないのには慣れた。著者の薀蓄で「舞姫」のモデルがいて、日本までエリスが押しかけて来たという話があり驚く。発狂と妊娠は虚構だという。そのエリスの対応をしたのが鴎外の娘婿の医学者小金井良精で、彼の孫が星新一だという。俗物についての考察、自分も本でしか聞かない言葉だ。中島義道の悪口などいろいろある。他の本と重複しているところがあるが、楽しめた。ファンなら。
2017/03/19
showgunn
小谷野敦の新書はタイトルと内容がズレてることがままあるがこれはその中でも最たるものかも。しかし私は小谷野敦ファンなので楽しく読みました。 「融通無碍」という言葉が一番印象に残って、それは小谷野敦のスタンスにも影響を与えていると思った。博識な学者なんだけど物事を考えるときは一般人としての視線を忘れていないところに自分は共感するのだけど、それが物足りなく感じる人も多いだろうことはよくわかります。
2016/11/01
ichiro-k
内容は、雑記風でトッチラかっているので読みにくいが「俗物(名誉や利益に囚われてばかりいるつまんない奴・無学で無風流な奴)」について著者のどーでもいいこだわりの「正論」を語っている。 著者の反感を覚える知識(知性?)をひけらかした(衒学趣味)と、ネチネチとつついているテーマ(偽悪)が子供っぽい。宮台真司と同類の人物。 最近、自分自身は「偽善・偽悪」を目の当りした時、ただひたすら苦笑している。
2011/12/14
テイネハイランド
図書館本。この人にはまともな評論/エッセイもあるのだろうと思うけれど、この本はあまり感心しない。話がすぐに脱線してまとまりがなく、まさしくチラシの裏にでも書いていればいい内容。ただし、よく本を読んでいるということは伝わってきて、第3章の俗物論などは内容をもっと推敲して論理的なつながりをはっきりすればもっといい内容になったのではと思わせる。小谷野氏のアマゾンレビューの本は今度読んでみたい。
2016/02/07
さらば火野正平・寺
一気に読んだ。私が小谷野ファンだからか、今回も面白かった。中島義道批判、哲学と宗教流行りへの疑義、俗物論が中心。ニーチェや仏教の本がコンビニに並ぶ現代には相応しい批判かも。
2011/11/23
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