劣化する日本人 (ベスト新書)
劣化する日本人 (ベスト新書) / 感想・レビュー
Kikuyo
生真面目で慎重、誠実といった美徳が失われつつあり、著者はこれを「日本人の劣化」と名付けている。モノが「劣化」するのは、それを上手に使って、磨きをかけないからだと思う。だから、人も「じっくりものを考える、心をくばる、他者を慮る」という美徳を上手に使わなければいけないのでは…。それに磨きをかけることを面倒くさがらないようにしようと思う。
2015/11/17
アイスマン
「輝いてない」という理由だけで自分の人生に不満を表明して精神科を訪れる人が増えているという。「私はもっと素晴らしい人生を送るべき人間だ」という特権意識を持っている人達だ•••。うーん。この気持ちに共感できる気もする。自分も含め難しいかもしれないが、一つでも他人と比較する事を止めれば、その分だけ楽になるような気がする。
2016/05/10
nizimasu
キーワードは自己愛と知性の劣化。最近話題になった事象、小保方氏や佐村河内氏に遠隔操作の人とかも含めて一刀両断なのだが、その背景にある知性の劣化がなぜ起こっているのか。文字文化がネット登場によって大きく変質している点だけでなく、反知性主義とも言える日本人の行動様式に警鐘を鳴らす。確かに佐藤優氏もいうように知性に重きを置きすぎる風潮とも違うまるで学ばないことへの警鐘というのは大事な視点と、前半の超軽いテイストから気を引き締める次第でありました
2014/07/29
佐治駿河
精神科医の視点からの解析は感心させられる部分も多くありました。しかしながら全体的な意見等は私の考えとは異なる部分が多めであったので、個人的には好きになれない内容でした。ちなみに直近で小保方さんのネットニュースが流れてきたのでそれを見て、古本屋で小保方さんの件が書かれているこの本を手に取り読むこととしました。
2024/02/08
ndj.
近頃自分の劣化が激しいので図書館返ってきた本コーナーでピックアップ。「劣化」に関しては主に6章、7章でしか触れられていない(1から5章までは時事ネタをベースに小保方氏、佐村河内氏らを精神分析の俎上にあげて論じる少々悪趣味な構成)ので物足りないのだが、ツイッターやLINEの、長文から短文へ、短文からワンフレーズ、スタンプへ、そして文字から画像へ(インスタグラム)という流れをきれいに整理してあり、己の劣化について考えるにあたってのひとつの手がかりにはなりそうである。
2016/06/16
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