道の人1 (立松和平全小説)
道の人1 (立松和平全小説) / 感想・レビュー
マウンテンゴリラ
仏教に興味を持つが、理解が浅い上に全面的に帰依する訳でもない私のような読者にとって、生半可な人物伝でもなく、道元が伝えようとした仏教がどのようなもので、何故に人間として必要な信仰あるいは思想であるかを正面から提起してくれているような気がした。道元は、歴史に残る思想家の一人ではあるが、仏教関係者や研究者、思想家といったプロ以外のいわゆる一般庶民にとって、これほど遠い人物もいないのではないかと思える。昨今の禅ブームは、あまりにも薄っぺらな現代の大衆的思想に対する憂いや閉塞感を打開しようとする意思の現れ→(2)
2016/02/19
感想・レビューをもっと見る