ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち
ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち / 感想・レビュー
ソルト佐藤
年末から年明けにかけて読む。最初の方の創刊までの歴史は、資料を基に歴史を再構築していて面白い。普通、作者の変な思想が入ってくるのだけれど、それもなく、他の資料から記載を元にまとめているので客観的で面白い。それが、ちゃんと、他のインタビューとも整合性がとれているので、正しくまとまっている。それに、しても平成初期の適当だけれどパワフルな時代。面白い! あと、若い読者に手に取ってもらおうとあの手、この手を使う編集者や作者たちの熱気がよい。
2022/01/01
as
風の体育、我に策あり、ほえほえ~、創刊号から期間誌になるまで毎月買っていたので懐かしいです。自論ですが、ヒットした小説は優秀な売れっ子イラストレーターが必ず付いていたと思います。
2018/11/02
まさむね
今のライトノベルの源流のひとつでもある雑誌「ドラゴンマガジン」の創刊当時を、関係者のインタビューを交えて振り返った本。ラノベ黎明期の蠢きのようなものも分かって興味深かった。当時の資料も多いが、体系的にきちんとまとめてあれば、もっと資料的価値は高かったと思う。
2018/03/11
コリエル
ライトノベル研究本は手垢のついたジャンルだが、本作はライトノベル雑誌の草分けであるドラゴンマガジン創刊に携わった編集者・作家・イラストレーターらにインタビューを行い、その創刊に関わる時代背景や角川内部での事情、誌面作成の狙いなどを直に聞くことで他には無い重要な資料となっている。角川スニーカー文庫が当初は少女小説レーベルとしての立ち上げを企図されており、富士見ファンタジア文庫とジャンル被りすることは想定外だったことなど、内側にいた人間にしかわからない話がとても面白かった。
2018/02/15
akiakki
創刊当時を振り返った編集長、初期作家、初期イラストレーターらのインタビューから、ドラゴンマガジンやその後ライトノベルと呼ばれるフォーマットの小説がどんな土壌から生まれたかが語られています。従来の別のメディアによるライトノベル論が外からの評論だったのに対して、本書は内側からの見たライトノベル評とも言えます。創刊にあたり他誌との差別化を考えたエピソードで獅子王やソノラマ文庫の代表作も取り上げられていて、タイトルだけでもう懐かしい。
2024/07/01
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