現象学と形而上学 (叢書・ウニベルシタス 433)
現象学と形而上学 (叢書・ウニベルシタス 433) / 感想・レビュー
ひばりん
ヘーゲル・フッサール・ハイデガーという3人の現象学者についての論文集。興味深いのはマリオンによるハイデガー論か。1927年と1929年の間に起きたハイデガーの変調を「濃縮ウランに頼った核分裂から、あらゆる素材に生じうる核融合への移行」という比喩で表現している。なるほど、フッサールの数学性と対比していえばハイデガーは物理学・・・しかも核物理学的な人なのかも。不安の外部から存在が到来するのではなく、不安じたいの作品化(=核実験)が存在開示(=新元素を合成発見)する。核融合=フュージョン系としてのハイデガー。
2021/10/12
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