眩暈(めまい) 〈改装版〉
眩暈(めまい) 〈改装版〉 / 感想・レビュー
うんとこしょ
ドン・キホーテのように該博な知識を基に肥大化させた妄想によってあらゆることを無意識に自己完結的に理解しようとする、およそ客観的な視点がなく他者認識のない「世界なき頭脳」を持つ東洋学者の主人公キーンが、かれの財産をめぐり群がる常軌を逸した「頭脳なき世界」観の持ち主である妻のテレーゼや傴僂男のフィッシェルレなどの有象無象たちの創り上げる群衆世界に巻き込まれた果てに、発狂し、「頭脳のなかの世界」へと逃げ迷い込み己自身ととも膨大な蔵書と心中するという粗筋だが、とにかく凄まじいのひと言に尽きる小説だと思う。
2015/11/17
Э0!P!
メモ ・書店を巡って優越感を得る ・宮廷図書館を名乗る ・女に警戒心を抱く ・傴僂フィッシェルレと相席、チェスのために女房をけしかける、紙幣目当てに襲われる、拾得物の謝礼は1割、弟子にする、瘤をとって金に変えたい、質屋から本を救い出す、本を売りつける会社(小人、ボタン嫌う盲人、行商人、75%下水処理)、青い下着と上着の仕立て、
2023/01/16
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