安楽椅子の探偵たち (Little Selectionsあなたのための小さな物語 2)
安楽椅子の探偵たち (Little Selectionsあなたのための小さな物語 2) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」を久々に読めた。こんなにアップテンポな展開だったんだ。再認識。ヘクトの「十五人の殺人者たち」は、読み始めの不愉快さが、ラストでハートウォームに逆転。いい話。しかしこれ、どこかで読んだ気がするのに、思い出せない。ベントリイの「登場人物を探す作者」の安楽椅子は列車の座席。小気味いい作品。ラストの天藤真「多すぎる証人」は、かつて読んだはずだが、内容を忘れていた。ただし岩井信一少年のことが、初読のときに比べて納得できた。昔は流し読みしたらしい。『遠きに目ありて』を再読しよう。
2021/02/04
yumiha
本書も『名探偵のままでいて』(小西マサテル)で紹介されていた「九マイルは遠すぎる」(ハリイ・ケメルマン)を読んでみたかったからチョイス。「九マイルもの道を歩くのは容易じゃない、ましてや雨の中となるとなおさらだ」という一文に対しさまざまな推論を積み重ねていくうちに、鮮やかな事件解決に至るという安楽椅子探偵の見本のようなストーリーだった。「多すぎる証人」(天童真…すごく面白かった『大誘拐』の作者)は、『猫は知っていた』(二木悦子)の脇役だった岩井信一少年が謎を解く。私も疑っていた犯人と動機だったのが物足りん。
2023/07/24
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
安楽椅子探偵ものを4編収録した若い人向けのアンソロジー。米澤穂信がらみで「九マイルは遠すぎる」を読みたくて手に取ってみたが、そのほかもなかなか面白い。「十五人の殺人者たち」は、こんな安楽椅子ものもあるのかと感心させられるとともに、それまでの雰囲気がガラっと変わるラストが印象的。天藤真の「多すぎる証言」も、探偵役の少年の視点のすごさと、全編からにじみ出るあたたかな雰囲気がよく、思いのほか楽しめた。やはり名作と言われるものは、言われるだけのものがあると実感。海外ものは敬遠していたが、これを機に挑戦してみたい。
2011/09/10
ochatomo
赤木かん子さん編のアンソロジー第2巻 ミステリー短編4編 ベン・ヘクト「十五人の殺人者たち」、ハリイ・ケメルマン「9マイルは遠すぎる」、フィリス・ベントリイ「登場人物を探す作者」、天藤真「多すぎる証人」 2001刊
2019/10/06
スイ
どれも面白かった! 「多すぎる証人」(天藤真)が一番強く印象に残る。 ただ謎解きだけでなく、人の情がどうしようもなく絡むのが好きなんだ…。 「大誘拐」読み返したくなった。
2020/05/13
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