マザ- (Little Selectionsあなたのための小さな物語 5)
マザ- (Little Selectionsあなたのための小さな物語 5) / 感想・レビュー
くさてる
母をテーマにしたアンソロジー。しかし、心温まるような母ものというよりは、母親という存在の抱えるなにかに目を向けた作品ばかり。既読ながら山岸凉子「コスモス」は本当に怖い。そしてやはり赤川次郎はやってくれる。この読みやすい文体は人間に対する深い理解があってこそなのだなとよくわかる。良作ぞろいです。
2017/09/13
ochatomo
赤木かん子さん編のアンソロジー第5巻 母の愛ではなく欲望や執着を描く4作品 解説がわかりやすい 「ひとりぼっちの誕生日」赤川次郎、「コスモス」山岸涼子、「アリスちゃん」シャルル・ルイ・フィリップ、「夢の子供」ルーシー・モード・モンゴメリ 2001刊
2019/11/20
スイ
怖い怖い…怖い話ばかりだよ…。 でも面白かった。 赤木さんの解説もいい。
2020/05/30
みー
きれいな表紙から、穏やかで温まるお話集なのかと思ったら・・大間違い!どれも、後味が・・・さすが赤木さんの選書・・一癖ふたくせありますが、どれも質はよろしいようで。アリスちゃん・・かわいいお名前なのに、なんという執念というか・・一途というか・・怖いです・・。コスモスは漫画です。こちらは母親の執念が怖い!それに翻弄される子供が痛ましい・・。モンゴメリの短編も母親の強い思いが怖いくらいだった。
2016/09/17
スゲ子
「マザー」がテーマのアンソロジー。…なんだけど、どの話も恐ろしすぎる…読み終えた時、表紙のバラの花束の赤が、心臓の赤にみえるほどに。ぶっちぎりで怖いのは、山岸凉子の「コスモス」のお母さん!「喘息の子どもを献身的に看病するお母さん」が、実は愛人のもとにいった夫を繋ぎ止める道具として、子どもの喘息を利用していた(それもものすごく巧妙に!本人すら無意識)…ということが、子どもの目線で語られるので余計に怖い!お母さんの愛をひとりじめしたい「アリスちゃん」(19世紀の物語!)も可愛くて哀れでせつなくて怖い!
2017/06/11
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