鉢かづき (日本の物語絵本 6)
鉢かづき (日本の物語絵本 6) / 感想・レビュー
Smileえっちゃん
図書館本。御伽草子の日本のシンデレラ本。備中の守さねたかにやっと姫が授かったが、13歳の時、母君が姫に大きな鉢を被せ亡くなった。継母ばかりか、父からの疎まれ死のうと川に身を投げるが中将に助けられ、湯殿の下働きに…懸命に働く姿が息子の宰相に見初められる。鉢のせいでいじめられ鉢のおかげで真実の愛を手にすることができた。これも観音様のおかげと、子供たちを連れ長谷寺にお礼参りに・・その時、一人の修行僧に出会う。ぐっとくるシーンです。観音様が合わせてくれたのです。あまんきみこさんの文に狩野富美子さんの絵が素敵です。
2023/08/30
陽子
子どもの頃に読み聞かせをしてもらった話。懐かしくて開いた。昔開いた絵本はもうないが、この作品は当時には書かれていなかった姫の和歌や父君のその後まで描かれていた。あまんきみこが綴った文は『御伽草子』の原作の薫りをうまく遺している。絵も綺麗。女性の長い髪を魅力的に描いている。そして、「鉢」という辛い足かせを背負った姫と、立ちはだかる困難さを物ともせずに姫を愛しむ宰相殿との純愛、絆の深さが伝わってきた。日本のシンデレラ話は日本独自の趣を感じ、しっとりとしていた。
2020/02/25
☆ぴよこ☆ 「クリスマスに絵本を贈ろう・絵本を読もう」「【読メ絵本部】」
絵が素敵。文章も品があって好き。御伽草子より。間に出てくる歌も素敵。これぞ日本ならではのシンデレラストーリー。終わり方もとてもよかった。満足です。素直に心に入ってくるようなおはなしでした。
2013/06/23
あおい
虐げられながらも心の綺麗な姫が幸せをつかむ日本版シンデレラ物語。嫁比べの場面ではそれぞれの衣裳について詳しく書かれていたり和歌が詠まれたりしっかりした作りになっています。綺麗な絵ですごく好きです。
2015/08/22
Lesen
自分の死を悟った母は姫を枕元に呼び寄せ、姫の頭に鉢をかぶせた。そうして、母は亡くなった。父の次の奥方に嫌われ、父からは家から追い出された。御伽草紙より。日本版シンデレラストーリー。宰相殿の人とは違う、鉢を被っていてもその人の本質を好いてくれる人柄が良いですね。そして、周囲の反対をものともせず愛してくれる所は女性なら心に響く。狩野富貴子さんの絵が美しい。
2019/10/02
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