感じて動く
感じて動く / 感想・レビュー
ZEPPELIN
クラシック界の人は小さい頃からクラシック、なんて思っていたけれど、若かりし頃はハードロックもお好きだったというのには親近感を覚える。やはり興味があるのは、指揮者とは何なのかということ。「人の鳴らす音を取り上げて自分の求める音を創る」ということは、指揮者と演奏家のコミュニケーションも大切な要素。そのコミュニケーション力と、指揮者が理想とする音の説得力が評価の決め手だろうか。この点は演奏家の意見も聞いてみたい。演奏後はよく汗だくになっている佐渡さん。きっとハートも熱い人なのでしょう
2015/03/06
つんこ
「神戸」という章があり、芸術文化センターが作られた経緯・どういう思いでここを作られたかが描かれています。「一人の奏者が、一人のトランペッターが自分の音楽が本当に人に届いたか届かなかったか、そういう実感をもってほしい。その結果として、何年かあとにその人がベルリンフィルのトランペット奏者になってほしいと私は思っている。」という文章が一番印象に残りました。これが出版されたのが2006年9月。佐渡先生がこの本で夢として語っている「ベルリンフィルを振りたい」も叶えられた今、次の夢の話が聞きたいです。
2014/02/06
そーし
佐渡裕さんの性格や考えがわかる作品。自分も合唱の指揮をすることから参考になることが非常に多かった。佐渡さんが影響を受けたバーンスタインの話から、カルロスクライバーの話まで非常に興味深い話が多かった。やっぱり音楽をする上で技術や知識が大事なのはわかるけれども、可能性を信じて感動を作り上げる遊び心と挑戦する心が必要なんだなと思った。無名、有名関係なく音楽をするときは音楽のために全てをかける。命をかけるのではなく全力で、本当に尊敬できる方だと思った。
ゆっち
大好きな本。例によって好きな箇所抜粋。「クラシック音楽の指揮者は、観客から常に「奇跡」の具現化を期待されている。そこで出会ったオーケストラの現状の能力も把握しながら、それでも10という評価に終わるのではなく、20の可能性を信じながら25を狙う戦略が必要となる。(辻先生)」(P.24)「…佐渡の実践からは、オケ全体が持っている音を追求することこそが全員のやる気を生むのだということに気づく。自分に従えと言う「力」ではなく、本質に対する「共感」こそが集団のモチベーションに繋がる。(辻先生)」(P.25)熟読1
2014/08/31
うずまき亭亭主
佐渡裕さんが好きになったのはこの本を読んでからです。佐渡さんの人柄がよくわかるように辻秀一先生がうまく引き出しているところもあると思った。
2008/06/20
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