ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫 な 1-1)
ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫 な 1-1) / 感想・レビュー
れみ
作家の中島梓さんのがん闘病記。図書館でたまたま目に留まり、知らない方だ…と思いながら借りてきたのに、10代の頃にルビー文庫とかで読んだことのある栗本薫さんの別ペンネームだった。迂闊…。ご本人が度々仰るようにすごく恵まれた贅沢な入院生活ではあるけど健康であるに越したことはないとも思うし、大病で人生観が変わるってよく言うけど、こういうことなのかな、こういうことでもないと自分にとって何が大事か真剣に考えないかもしれない…と思うようなエピソードもあり、軽い読み口の文章ではあるけど色々考えさせられるものがあった。
2018/09/20
クリママ
私にとって「魔界水滸伝」全20巻の作者、栗本薫さんの闘病記。読みはじめは、独特の文体に少し読み辛さを感じた。記録魔の著者がその折々に書き記したものをまとめたもの。尋常でないかゆみから黄疸の発症で入院検査、胆管下部の癌とわかり、がんセンターへの転院から手術、術後の状態とその時々の感想まで、詳細に記されている。食べ物の好き嫌いなどかなり癖のある方、食事へのこだわりなど頷けることばかりではないが、術前術後の様子など率直に書かれ、癌闘病がとても怖くなってしまった。ただ、悲嘆に暮れることなく、執筆を続けられている⇒
2023/10/21
りんご
「グイン・サーガ」栗本薫さんの別名義。知らなかったなー。この本はごく読みやすい闘病エッセイ。ちょいちょい出てくる(爆)が、なんつーの、時代というか、風習というか、味わいを感じますね。グインは読んでませんが、もしかしたら読んでもいいんじゃない?くらい、ほんの少しハードル下がりました。生きてる限りは生きて、でも死は忘れずに。誰だって死んだら終わるし死ぬまでは生きてる。
2023/12/05
杏子
亡くなられて、もうずいぶん経ったと思うのに、まだ生きておられるような錯覚をおぼえてしまうのに驚いた。まだ私の中には生きている、のだろう。こうして本を開けば、たちどころにして、彼女の言葉に出会えるのだから。どんなにワガママでも傲慢でも、栗本薫という作家は私の中では永遠だと思うし、その言葉を読むことは幸福なことなんだろう。亡くなられてから読んだが、それでよかったのかもしれない。かえってその言葉が身にしみてくるようで。あぁ…と思ってしまう自分がいた。
2009/12/29
ようこ
死を受け入れる準備期間としてがんは本当にちょうど良いものなのかもしれない。
2015/08/09
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