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猫の形をした幸福

猫の形をした幸福

猫の形をした幸福

作家
小手鞠るい
出版社
ポプラ社
発売日
2008-09-01
ISBN
9784591104934
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猫の形をした幸福 / 感想・レビュー

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aoringo

新婚夫婦の元にもらわれてきた雄猫との日々。子のない二人にとってそれ以上の家族となる。幸せな毎日にはいつもそこにいてくれた。でも最期の日は必ずやってくる。動物は好きだけどこれがつらくて二度と飼わないと決めている自分にとってやはり悲しい気持ちに沈んだ。たくさんの幸福をくれた彼はもういない。悲しみにくれる夫婦のその後が心配な終わり方だった。二人が笑顔でありがとうを言える日が来ますように。

2022/11/09

カピバラ

泣けて泣けて、涙が止まらなかった。マキシモのかわいらしさが募れば募るほど、失う瞬間の悲しみは耐えられなかった。再婚した子供を望めない夫婦の喧嘩を仲裁するように間に割って入る猫さん。愛しくて切なくてたまらない一冊です。猫を亡くした経験が私にもありますが、同じ経験をした人は共感しすぎるだろうなあ・・・。

2015/09/23

エンリケ

初読みの作家さん。久しぶりに美しい文章に魅せられた一冊。時に詩的にそして時にエッセイの様に物語は軽やかにしっとりと流れて行く。主人公のパーソナルな心情が終始語られるがそれは決して傲慢な主観では無く、優しげで慎ましい。物語は一目惚れで一緒に成った夫婦の日常が描かれる。その生活に飼い猫の存在はとても大きい。少しく陰を孕んだ二人の心情に彼は寄り添い、幸福感を散りばめる。美しいアメリカの田舎町の四季と猫の居る暮らし。それは素敵だが、飼い猫との別れは必然。彼の永遠の旅立ちを嘆く夫婦の再起を願って止まない。

2015/06/11

ゆかーん

幸せな結婚生活を送るために、一組の夫婦は猫を飼うことに決めました。保健所にいる沢山の猫の中から、人目ぼれした猫が家族です。名前は「マキシモ」となりました。二人の子供の様に愛されるマキシモは、いつもとても幸せそうです。毎朝夫婦を起こしてくれたり、膝の上に飛び乗ってみたりと、掛け替えのない存在でした。でも…猫は人間よりも長くは生きられません。年を取ったマキシモと別れる覚悟を決めた二人は、最後までマキシモを看取りました。マキシモにもらった沢山の愛情を胸に秘め、幸福な思い出に想いを馳せるラスト…切ないですね。

2015/05/26

優希

胸が締め付けられました。新しい生活、招かれた1匹の猫。傷を負ってきた2人にとってプリシモは幸せの象徴だったように思えます。でも永遠なんて言葉はなくて、最期の方は自分の愛犬の最期と重なり、読むのが辛かったです。愛しくて切ない物語でした。

2021/09/15

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