オカメインコに雨坊主 (ポプラ文庫ピュアフル) (ポプラ文庫ピュアフル あ 3-1)
オカメインコに雨坊主 (ポプラ文庫ピュアフル) (ポプラ文庫ピュアフル あ 3-1) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
おーなり由子さんの表紙のイラストに惹かれて、手に取った本。物語もこのイラストと似た雰囲気を持っている。主人公は画家の「ぼく」で、ふとしたきっかけで時間が止まったような鄙びた村で暮らすようになる。大人びた口をきくチサノ(表紙の女子)とちょっと変な、それでも端正な日本語をしゃべる英国人のノートンのキャラクターが面白い。物語の方は静かに展開していって、日々の生活で硬くこわばってしまった心を、すうっと解きほぐしてくれるようなところがある。さり気ない自然の描写が美しくて、物語の重要な要素になっている所も良かった。
2014/12/13
紫 綺
単行本で読了。表紙は私のお気に入り、チサノちゃんですが・・・「俺のと違うなぁ(「臨場」の倉石風に)」。私だったら、トトロのメイちゃんのイメージで描くな~(笑)。
2013/06/29
hnzwd
偶然乗った電車で辿り着いた村に住むことになった画家の主人公が、本人も気づいていなかった心の傷を癒していく物語でした。ちょっとした不思議がたくさんある村での日々を短編の形で綴り、村の秘密をそれとなく語るスタイルは楽しい。生まれ変わりや転成を思わせる話が多いだけに、子供なのに老女のような言葉使いのチサノとか、、深読みしちゃう所も。初読みの作家でしたが、ミミズクとオリーブも読んでみようかなー。
2015/11/13
オカメルナ
タイトル買い。オカメインコはほぼ出てこない。でも、すっごく好きな1冊となった。電車を乗り間違えたことがきっけで、とある田舎町に住み着くことになった「ぼく」。といっても立派なオジサン。「ぼく」が最初に出会ったのが、おかっぱ頭にランドセル、両手に持ちきれないほど荷物を持ったチサノ。このチサノちゃんのキャラが際立っている♪10歳くらいの女の子なのに語り口は、おばあちゃんぽい。ぼくとチサノ、英語教師のノートンとの会話に心が和む。笑っちゃう。書き様によってはチョット怖い体験なのに、ほのぼのとした気持ちになっちゃた。
2012/08/27
ねむねむあくび♪
まるで旅をしているような不思議な本。ノスタルジックな、それでいて飄々とした雰囲気。主人公のイメージは、トトロに出てくるさつきとメイのお父さん♪妙にしっかり者の、ばあちゃんくさい(笑)チサトちゃんが小気味良い♪最後の話、猫のミーコと主人公のやり取りが、とてもリアルで、最近飼い猫を見送った読友さんを思い出す…。生きとし生けるものについて、想いをはせる1冊でした。
2014/01/22
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