その後の仁義なき桃尻娘 (ポプラ文庫 は 2-3)
その後の仁義なき桃尻娘 (ポプラ文庫 は 2-3) / 感想・レビュー
nemuro
デビュー作でもある前作の購入・読書履歴から。2010年12月4日読了(2010年6月19日「くまざわ書店函館店」で購入の初版本)、2019年4月6日再読(2019年1月29日「ジュンク堂書店札幌店」で購入の第2刷・追悼版)。「2010年8月5日 第1刷発行」の本書。発行翌日の2010年8月6日に購入(「文教堂書店函館テーオー店」)も未読のまま段ボール箱に収納され、芦別、網走、再びの函館を経て富良野。今般ようやく本棚に並ぶ。昭和の桃尻娘たちのリアルな語りを令和の今に堪能している。いざ『帰って来た桃尻娘』へ。
2022/08/18
hoco
この本はサ、大学入試に失敗しちゃった桃尻娘こと玲奈の浪人時代の物語なワケ。最初こそ玲奈の語りで始まるんだけど、ホラ、浪人生活ってパッとしないじゃない?だからサ、そこから先は滝上センパイ、凉子姫、源ちゃん、磯村くんと語り手がバトンタッチしてくの。で、最後に玲奈に戻るんだけど、まぁ、なんてェの、源ちゃんの回で、あたし、泣いたワ。この本の中でサ、立派に仁義通すの、源ちゃんだけよ、ネェ。トオダイに行かなかった薫チャンは、そんな源ちゃんの良き理解者でありたいのだけれどもね。どうなるのかしら、次作も読むワ!
2023/01/23
小鈴
あたしは昨日本屋に行って速攻で買って読んでしまったワケ。一巻より二巻のほうがなんか好きなのは、なんでだろ?。ヤッパ、巻末の特別インタビューで橋本治も言ってるケド、モノローグからダイアローグになってるから?みたいな。80年代なんだけど、なんかイマドキにもこんな子いるよなァ、と思ってるワケです!で、苦手だった桃尻語が伝染しちゃったワケ。 表紙もかわいいの。
2010/08/06
練りようかん
高校卒業後を描く第二部六編。「〜の。」で終わる話し方やスポーツじゃなくてソポオツが、八十年代独特のアクセントで脳内再生し桃尻娘の世界にイン。最も面白かったのは醒井涼子編で、橋本氏が四人の中で一番過剰と仰っていて彼女の不恰好な真面目さの正体に納得。立体になってない箱に入ってパタンパタンと側面を立てて型にはまる姿をイメージした。その後の展開に大きな影響を及ぼし、瓜売ボウヤがかわいそう。滝上くんみたいな自分の思考が育ってない人が盛大な置き土産をするのも頷けて、巧い人間説明書だなと思う。まだまだ読みたい。
2024/05/01
あかつや
シリーズ2作目。高校を卒業したおなじみの面々のその後。前の巻の感想でも書いたが、当時の若者言葉を意識した文章はいま読むとやっぱり古臭くて、多分ここでつまづいちゃう人もいるだろう。でもそんな上っ張りを捲ると古今東西を問わない若者の青春の苦悩がちゃんと描かれている。読みながらその年代の頃の自分が思い出されてしまうような、いい青春小説だ。今作の中心にいるゲイの少年・木川田くんの恋の話なんてもう可哀そうで可哀そうで。一方桃尻娘さんは浪人中で作中では蚊帳の外なのに、最後しっかり締めてくれる。みんないいキャラだわ。
2019/07/20
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