旅へ (ポプラ文庫 の 2-2)
旅へ (ポプラ文庫 の 2-2) / 感想・レビュー
圭
著者が大学卒業後、どう生きるべきかを悩み、日本各地を放浪、欧州各国を旅し、帰国後にカヌイストとなるまでの若かりし頃を綴るエッセイ。当時、日本から最も安く欧州に行くのが、ロシアに渡り鉄道を使う方法だったことに驚きました。著者が初めてふれた欧州での経験、同じように人生に悩む外国人青年達との交流。欧州で育った私は、日本で著者が抱いていた苦しみがよくわかる気がするし、著者の欧州各国の印象が興味深かったです。この旅で答えが出せずとも、著者のその後の人生への影響は大きく、著者の旅はここから始まったのだなと思います。
2014/04/13
hitsuji023
著者の行動力や自分の意志を貫き通す力に自分にない物を見た。若い時の金も拠り所もない時代の海外への旅は紀行文としても面白い。自分の気持ちにとても正直な人だという感想を持った。
2015/06/21
ドナルド@灯れ松明の火
【後日追記】沢木耕太郎の「深夜特急」を彷彿とさせたが、野田はさらにその前にシベリア特急でヨーロッパに行っていた。若者特有の悩み・思いつめが旅をしても何も変わらないというところがよく書けていた。
2007/08/19
アルクシ・ガイ
野田知佑というとカヌーとともに生きる自由人のイメージがあるが、ウックツも豊富なのだな。当然だが。ちょっと不思議だったのはヨーロッパ放浪中の写真。あれは自分でカメラを持っていって撮影したのだろうか。けっこう「作った」構図もある。旅のウックツとそんな自分を「残そう」とする思いが、ややそぐわない。そんな疑問を抱いたのは、私たけかな。
2017/12/02
Daisuke Toyoda
「10代のときに最も影響を受けた本は?」と問われればこれか、ユーコン漂流。中学〜高校にかけて野田知佑さんの本を読みまくった。野田さんの若いときの自伝。10年位前に文春文庫版で読んだ。久しぶりに読み直し。「楽」と「楽しい」は違うんだよな。胸の奥のほうが熱くなる名著。
2014/01/04
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