KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

(079)隣 (百年文庫 79)

(079)隣 (百年文庫 79)

(079)隣 (百年文庫 79)

作家
小林多喜二
十和田 操
宮本百合子
出版社
ポプラ社
発売日
2011-06-10
ISBN
9784591121672
amazonで購入する

(079)隣 (百年文庫 79) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

モモ

小林多喜二『駄菓子屋』昔は客が大勢いたが、新しい店に客をとられ落ち込むお婆さん。娘からの「もう少しの我慢ですよ」という言葉に元気をもらう。十和田操『判任官の子』父から「洋服」を買ってもらえない永田。学校での微妙な人間関係。義眼の三木の母は息子を治せなかった眼科医と義眼をからかう眼科医の息子を嫌っている。そのはざまで揺れ動く永田。十和田操さんの本をもっと読んでみたい。宮本百合子『三月の第四日曜』田舎から東京に働きにきた姉と弟。同じ働き場の人にも赤紙が届き揺れ動く心に戦争の時代を直に感じる。なかなか良かった。

2022/08/03

臨床心理士 いるかくん

3人の作家の3篇から成るアンソロジー。貧しいながらも、どこか明るく爽やかで、希望を感じさせる多喜二の「駄菓子屋」が好み。

2014/12/15

TSUBASA

筋向かいの新しい菓子屋に客を取られているようで惨めな想いが募るお婆さん。生活費のために日々質屋へ物を入れに行く婆さんに希望はあるのか。小林多喜二『駄菓子屋』。父に資力が無いために洋服を買ってもらえないことを始めとして、友人に対して胸を張れる所の無い私。十和田操『判任官の子』。東京で女工として働くサイは、集団就職で東京へ来た弟を迎えに行く。宮本百合子『三月の第四日曜』収録。隣家が心情の意味でも近かった時代のお話ですかね。印象的なのは、どう考えてもお先真っ暗な婆さんの惨めさが読んでて辛い『駄菓子屋』かな。

2015/10/20

小林多喜二「駄菓子屋」 十和田操「判任官の子」 宮本百合子「第四日曜」の3編。向いに新しく菓子屋ができてしまって、質草いれつつ、潰れるのを長引かせてる駄菓子屋のおばあちゃん、しんどいよ~。「もう少しですよ。もう少しの我慢ですよ」もう少しが、ダメになるまでなのか、未来が見えるまでなのか、新たな展望が開けるまでなのか。それでももう少しがんばんなきゃいけない時っていっぱいあるんだよな…。

2022/05/01

マッキー

三編とも、一世代前の「労働者」の姿が描かれているが、宮本百合子の『三月の第四日曜』に出てくるサイの仕事仲間とのやりとりが一番人間味にあふれてて好きだった。

2017/08/07

感想・レビューをもっと見る