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いよう! (一般書)

いよう! (一般書)

いよう! (一般書)

作家
山田宗樹
出版社
ポプラ社
発売日
2013-02-14
ISBN
9784591133965
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いよう! (一般書) / 感想・レビュー

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ゆみねこ

生真面目な父とは正反対の破天荒な叔父・上原清治郎。小学校低学年のとき、イジメから救ってくれたその人は哲彦にとってのヒーローだった。これ、とてもよかったです。親族に一人こういう人がいたら周りは迷惑千万だと思いますが、叔父さんの「いよう!」と決めポーズが何だか心に残ります。最期に故郷に帰ることが出来て、叔父さん良かったね!

2015/04/18

あも

白いジャケットに黒のシャツ、ハットを被り2本の指をビシッと立て、いよう!と声を響かせる。小学生だった哲坊が、いじめられっ子に囲まれたときウルトラマンのお面を被って現われた彼は確かにヒーローだった、放蕩者の叔父と、彼に惹かれ、また軽侮し、時に憎みもしながら人生の節々で彼と邂逅した哲坊。時間軸は飛び飛びに切れ味の良い短いエピソード群で構成された一冊。どこか懐かしく、少し物足りないようなさみしさを感じながら物語は終わる。人は死ぬ。記憶だけを残して。涙する程熱い物語ではなくとも、じんわりと染みる暖かい小説だった。

2017/10/26

Mumiu

優しいんだよね。でもとっても打たれ弱いひと。めちゃくちゃ照れくささを「いよぅ!」とちょっとかっこつけてみる。あのまま、霧江さんと傷を抱えながらもやっていけて、こどもを持つことができたら、「とんび」のヤスさんになったかもしれない。もしかしたら、「東亰バンドワゴン」の我南人になったかもしれない。でも清治郎は、やっぱり清治郎で、人生ってそんなもんだ。

2013/03/23

nico.pp1

自由に生きててかっこいい大人、窮地を救ってくれたヒーローみたいな叔父さん。定職についてなかったり、ろくでなしなところもあるけれど、嫌いになれない人物像で、主人公と叔父のエピソードも面白くて、楽しく読めました。最後の方にある、父親と叔父の対面シーンはホロッとなりました。心暖まる物語です。

2014/10/02

なゆ

飄々とカルくて調子のいいこの表紙、読後にはどこか哀しみが感じられる。風来坊のようにふらふらとしか生きられない叔父の清治郎と、甥の哲坊の話。身内からは疎ましがられるが、哲坊が子供の頃には自由なヒーローのように憧れてた叔父さんで、忘れたころにふらっと現れてあれこれとお節介をやいたりもする。哲坊の9歳から47歳までの成長し変化していく人生と、変わりたくない叔父さんの人生、どっちもままならないものだよね。強がり続ける叔父さんが切なくて哀しいが、ほんのり暖かいラストでよかった。

2013/11/17

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