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UNTITLED (一般書)

UNTITLED (一般書)

UNTITLED (一般書)

作家
飛鳥井千砂
出版社
ポプラ社
発売日
2013-08-05
ISBN
9784591135488
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UNTITLED (一般書) / 感想・レビュー

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風眠

「こうであらねばならない」という潔癖さは、自分が「こうありたい」のではなく、他者から「どう見られているか」ということの方に重きが置かれているものだ。意識的にしろ、無意識的にしろ、人は自分を演じ、それが本来の自分だと思い込んでいるところがあると思う。主人公の桃子(とうこ)が見ていた、理想的な両親、洗練された不倫相手、そして完璧な自分。それらが全部、ただの上っ面でしかなかったという現実が見えた時の、桃子と周りとの噛み合わなさが何だか滑稽で。「理想」という実体の無いものなんか、捨てちゃっても死なないから大丈夫。

2014/05/01

タックン

飛鳥井さんのこれまで読んだのと全然違ったイメージの作品だったな。自分は不倫してるのに他人を自分の価値基準でしか評価できない桃子の痛さばかりが目についた話だったな。ただ日本の小中教育は真面目・ルール遵守を推奨してるので桃子のような人を生み出しやすいって考えちゃったな・・・それが飛鳥井さんの狙いか?家族がついに桃子に向けて本音を言い出したシーンが辛かった。始めはだらしないイメージの雅美の最後の頃の桃子に向けたアドバイスは好感持てるな。桃子の今後が気になったので最後が途中で終わった感じがあって残念。

2013/10/08

なゆ

6年ぶりに帰って来た弟の健太がギョッとする彼女を連れて来てから、今まで平和だった家族に波風が。ああそうか、そういうことか。主人公である桃子のことがイマイチ好きになれなくて、なーんか読んでて楽しくなかったのだけど、不思議とだんだんのめり込んできて「どうなる桃子!」と後半一気読みに。健太の一言にアレ?っとなり、だんだんこの家族を見つめる目線の角度が変わっていくのがわかってくる。自分が完璧だと信じて疑わないって、イタいな。リアルな佐野さんも哀しい。ラスト、新しい扉を開いて…というよりは、アブナイんじゃないの~?

2014/03/11

taiko

人の性格はそれぞれ。真面目な人がいたり、いい加減な人がいたり。 人の価値観ももちろんそれぞれなので、私はあまり桃子を否定は出来ませんでした。初対面の時の雅美はやっぱり嫌だったし、母親が息子ほどのダンサーに援助してるなんて、許せないと思うし。ただ、その価値観を押し付けてはいけないのだと思います。雅美が言っていたように、あなたはそれが好きなのねって笑って聞いてあげればいいのでしょうね。難しいけれど。雅美がいいですね、当初には考えられなかったくらい(笑)雅美と家族になることで、桃子が変われたらいいなと思います。

2015/11/24

ゆみねこ

しっかり者のお姉さん、まさに長女体質の「桃子」。出来の悪い弟とその突拍子もない彼女、なにやら遊んでばかりの母と、家族に黙って転職していた父、周りの人たちを許せないと憤る彼女は7年もの間不倫関係を…。自分もどちらかというと桃子に近い考え方の人間なので、ここまで偏ってしまうと怖いなあと思って読了。桃子さん、そう簡単に生き方を変えられるのかしら?

2014/06/12

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