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ルリユール (一般書)

ルリユール (一般書)

ルリユール (一般書)

作家
村山早紀
出版社
ポプラ社
発売日
2013-10-11
ISBN
9784591136218
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ルリユール (一般書) / 感想・レビュー

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優愛

「世界中の本は、すべからく誰かのために生まれてくるものです」失われてはいけない、奪われてはいけない――風早の街の黒猫工房。佇むのはどんな本も修復してしまうというルリユール職人、クラウディア。私はずっと探していた。破けた本や落書きされた本を見る度祈り、願っていた魔法。修復されゆく本には終始温かで切ない想いが詰まっている。その持ち主の心をもそっと掬い上げ光に当ててくれるのが素敵。本を大切にしたい、今よりももっと。シンプルなパスタでも満足できるくらいに。誰かの為に生まれてきた主人公や彼女に恥ずかしくないように。

2016/04/06

文庫フリーク@灯れ松明の火

【メメント】「この私、クラウディアはこの世の全ての本を愛する人と、愛されている本の味方です」法事のため訪れたおばあちゃんの街。中1の瑠璃が出会ったのは、ビスクドールのように美しい、赤い髪のルリユール(本の修復&製本工芸師)傷んだ本を、奇跡のように修復する魔法の手を持つクラウディア。なのに料理の技は全くダメで、主食はチキンラーメンのお茶目さん。誰しも後悔のひとつやふたつ抱えている現実の世界。大切な本を修復するように、傷んだ過去の想いも静かに包み込むように癒してくれる物語。過剰な煽り文句が多い昨今「本を愛する

2014/03/12

masa@レビューお休み中

溜息がこぼれるほど、いとしくて、羨ましい世界がここにはある。風早という町は、いつだって謎があって、その謎が人々を魅了させる。本の修復師であるルリユール工房が、この町にはあるという。そして、そこには魔法のように素晴らしい技術をもった職人がいるらしい。けれども、誰でも彼女に会えるわけではない。いくら探しても工房までたどり着くことができない人たちもたくさんいる。たまたま、その風早の町に訪れることになった瑠璃は期せずして、黒猫工房に訪れることになるのだが…。美しい心と、美しい本が、魔法を引き起こしてくれるのです。

2015/04/25

おしゃべりメガネ

『コンビニたそがれ堂』は(一作目だけ)読了しており、文章の流れや雰囲気はキライではなかったので、チャレンジしました。ステキな作品であることは間違いないのですが、今の自分には少し合わなかったかなと感じました。独特のファンタジーな世界観は惹きつけられるのですが、自分には‘浸る’というほどの感情スイッチがオンになりませんでした。ファンタジー感が少しふらついている感じがして、落ち着いてどっぷりと集中してのめりこめなかったです。正直、もう少し本を直す人(=職業)にスポットをあてて作品を展開してほしかったです。

2014/01/12

さてさて

誰しも大切な想い出を胸に毎日を生きています。そんな想い出を呼び起こしてくれるキーとなるものを大切に想う気持ちは誰にでもあります。そしてその大切なものが傷んだ時、魂のこもった仕事で蘇らせてくれる人が今の時代にもいました。『わたしの仕事は、この地上に一冊でも多くの美しい本を作り出すこと、一冊でも多くの壊れた本を修理し、はるかな未来へと送り出すこと』と笑顔で語るクラウディア。本を愛する人たちの想いが魔法へと結実する不思議な物語、そこに起きる奇跡の数々を見せてくれた、そんな作品でした。

2020/10/03

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