(008)危険な宗教の見分け方 (ポプラ新書)
(008)危険な宗教の見分け方 (ポプラ新書) / 感想・レビュー
おいしゃん
元オウムの上祐氏が、どのように宗教に傾倒し、どのように呪縛から逃れ、思想がどう変わったのか、よくわかる対談。
2020/09/05
おおにし
オウム幹部でだた一人生き残った上祐氏の発言はオウム事件とは何であったかをしる貴重な資料だ。昔は「ああ言えば上祐」と呼ばれていた上祐氏だが、田原氏との対談では素直な語り口で当時を回想している。クンダリーニ・ヨガで起きる神秘体験により教祖自ら「解脱して救世主になった」と思い込んでしまったことがテロ集団へ暴走する原因となったという話など興味深い。教祖の死刑執行によりオウム事件の真相は闇に葬られ、アレフは事件の総括をしないまま今に至る。オウム事件は決して終わったとは言えない。
2018/11/04
hk
「さっぱりわからない」田原氏のこの一言がたいへんに印象的であり、かつ本書の結論といえるのではなかろうか。田原氏の質問にたいし上祐氏が答えていくという体裁がとられているが、議論が煮詰まるにつれおしなべて上祐氏の言い分が間尺に合わなくなる。これは上祐氏が隠し事をしているというわけではなく、本人ですら整理できていない過去があるためだろう。 だが「さっぱりわからない」まま麻原とその側近を死刑に処し、事件そのものを闇に葬り去った司法には幻滅しきりだ。あの公判では「事件の動機」が完全にわきに追いやられてしまっている。
2018/09/06
ヨータン
上祐氏のような高学歴エリートがなぜオウム真理教を信じてしまったのか、ほんの少しだけど理解できたような気がします。
2014/02/04
mari
『思考停止することが信者として意味のあることだった。無思考に従える弟子が優れているとされる』高学歴のエリートがなぜに??の答えが上祐さんの口から語られている。
2015/03/04
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