翔ぶ少女
翔ぶ少女 / 感想・レビュー
風眠
読み終わって、冒頭のページに戻る。「Dum spiro,spero―生きている限り、私は希望を抱く。」そうありたい、そういう強さやたくましさを持っていたい。私は生きている。明日が必ず訪れるという保証はどこにもないけれど、今、私は生きている。生きることを諦めなければ、そこからまた人生は広がってゆく。新しい出会いが希望になり、祈りになり、約束になり、力になっていく。1995年、阪神淡路大震災。両親と家を喪った幼い兄妹と、心のお医者さん・ゼロ先生が家族になっていく物語。強く強く願い愛すれば、きっと空も翔べる。
2014/06/18
zero1
翔ぶねん。人は誰かを想う時、翔べる。神戸の三兄妹は震災でパン屋を営む両親を失う。冒頭でパンの香り漂う微笑ましい場面からあまりに厳しい現実へ。母親との別れの場面は「はだしのゲン」を思い出した。長女ニケは大ケガで足が不自由に。三人は妻を失った心療内科医のゼロ先生と暮らす。支えあう仮設住宅での生活と孤独死。とても他人事とは思えず再読なのに泣ける。「苦しくても生きろ!」という原田の強いメッセージが光る作品。そしてゼロ先生が倒れる。何とかしなければ!賛否あるが私は支持派。きっとあなたも翔べる。そう、翔ぶねん。
2019/07/26
Kircheis
★★★★★ 大切な人のことを想うことで羽が生えるニケ。 「こうやって、翔ぶんや」のセリフが心に刺さる。 人知を超える不幸に見舞われた時、それを乗り越えるには想いやりこそが必要なんだと気付かせてくれる本。
2018/01/17
takaC
陽太くんはどうなっちゃったのよ?物語上はどうでもよい存在だったのね。途中(陽太の誕生日前日)からどういう心構えで読むべきか判断しにくくて困った。読み終えてからもどういう区分の話だったのかよく分からないまま現在に至る。
2015/11/04
ダイ@2019.11.2~一時休止
神戸の震災孤児?の話。SFっぽい箇所もあるがそれも重要なファクターになっており、ニケを主人公とした三兄妹がイイ。
2014/08/05
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