(011)わたしが正義について語るなら (ポプラ新書)
(011)わたしが正義について語るなら (ポプラ新書) / 感想・レビュー
zero1
アンパンマンの作者が正義を語る!食べ物が無いのは耐えられない。正義と悪は不変ではなくすぐ逆転する。悪を見破るのは難しい。そして最初から最後まで完全に悪い者などいない。誰もが良心と悪心を持つ。弟さんが特攻で戦死しているだけに戦争を憎む言葉には重みがある。絵本「アンパンマン」は不評だった。2013年に亡くなった彼の遺志を誰が引き継ぐ?レビューがたった232件というのがもったいないほどの名著。小学生から大人まで多くの人に読んでほしい一冊。
2019/05/03
Willie the Wildcat
理想ではなく現実解。不変の正義は、献身と愛。宮城氏と手塚氏との出会いが転機。その機会を活かしたのは、著者のひたむきさかな。著者も謎だという代表作『アンパンマン』の人気の秘密。人間らしさをなくした”現実感”と、戦いに善悪はない!という哲学ではなかろうか。アンパンマンとばいきんまんが映す人の持つ善悪の両面。加えて、その絶妙な距離感が、ロングセラーの理由という感。それにしても、「手のひらを太陽に!」の誕生秘話は印象的だなぁ。てっきり氏自身、あるいは親族の戦争体験が背景かと考えていた。?
2017/08/09
コットン
『詩とメルヘン』と聞いてやなせたかしさんを想像する人は今はどの位いるのだろう。そんな話やデザイナーとして三越の包装紙のロゴを書かれていたり、初期あんぱんまんが大人に不評だったりと色々な話が書かれていて面白い。
2016/05/14
katsubek
「あんぱんまん」の絵本を初めて見た(読んだ)時、「アンパンマン」とのギャップに驚いた覚えがある。でも、味のある絵本だと思った。そんなキャラクターにどんな思いが込められているかが語られている。「正義」、堅苦しい言葉だが、優しく語ってくれる。「エンターテインメント」がどんなモノなのかという考え方も、大変興味深い。
2014/02/06
あちゃくん
追悼の意を込めて読了。宮城まり子さんや手塚治虫さんとの出会い、三越の包装紙をデザインした時の話、アンパンマンや「手のひらを太陽に」を制作した時の話など、やなせさんがご自身の半生について語られています。本の最後にのっているアンパンマンマーチの詞にやなせさんの深い思想が込められているんだなと改めて感動させられます。また、徹夜で仕事していた深夜、ふと懐中電灯で自分の手に当ててみて、「自分に元気がなくても、血は元気に流れている」と思い至り、そこから手のひらを太陽にを作詞したという感性が素晴らしいなと思いました。
2013/11/15
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