([お]9-2)さらさらさん (ポプラ文庫 お 9-2)
([お]9-2)さらさらさん (ポプラ文庫 お 9-2) / 感想・レビュー
Akihiro Nishio
困っている人の続刊。こちらは、対談や書評、エッセイなどを集めたもの。困っている人では、急に訪れた過酷な運命に翻弄されることが多かったが、本書はひたすら情熱的!難病や、医療制度や社会制度のことを調べまくり、困っている当事者の視点から発信していくんだという意気込みにあふれている。また、テキストの信奉者でもあり、いかに記述しどう読まれるか、何を書くべきかということに非常に自覚的である。本人の言うように突然変異型言論強者である。以前研究でご一緒した先生も、一人だけ3段組のページ構成で登場。テンション高いです。
2017/03/15
ゆかり
様々な分野に関して、かなり勉強しているんだろうなあ。読んでいる側としては、大野さんが難病で大変な生活をしていて、困っていることを忘れてしまうぐらい圧倒された。
2016/07/06
prosecco
難病こぢらせ女子(失礼!)さらさらさんはさらにより図太く絶賛生存中。作者が大いなる困難に直面し立ち向かい折合う出世作以降、持ち前の探究心で自身の疾病をフィールドワークし、さらにずんずん突き詰めて情報強者へ突変、その方面のマニアでジーナスな面々との対話をまとめた本書、相手の造詣によってイーブンだったりコロコロされたりする様をながめつつ、日本の福祉は何処へ向かうのだろうかなんてことを考えさせられたり。また本書にて紹介される参考文献もまた魅力満載で、読みたいリストが肥大してしまうのです。そして幸あれと。
2017/02/28
ドリチン
これはすごい本だった。自分も障害を持っていることもあり、自分が普段思ったり感じたりしている言葉に出来ないモヤモヤを、明らかにしてくれた。その他震災後の日本に対する違和感も。とにかく良質な情報の量が多くかつ濃ゆい。読み応え抜群。著者の今後がとても楽しみ。読んで良かった。
2016/02/26
ひろみ
文庫化を待って買った私が言うのもあれだけど、読むのに遅すぎることはない本なので少しでも気になったならぜひ読んで欲しい。読み終わって「体の知性〜」を読みながら感じていた違和感の理由が分かった。たとえ気づかぬうちに動きや能力を抑圧されてようが、毎日それなりにちょっと肩凝ったなぁとか足が重いな夏バテかなとか思いながらも普通に生活が送れるならば、武術家でもない一般人がそれ以上無理して求めることない。気付かないにこしたことない。普通って実は普通じゃないんだもの。
2015/08/20
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