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いとの森の家 (児童書)

いとの森の家 (児童書)

いとの森の家 (児童書)

作家
東直子
出版社
ポプラ社
発売日
2016-06-18
ISBN
9784591150528
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いとの森の家 (児童書) / 感想・レビュー

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ぶんこ

小学4年生の加奈子ちゃんが、福岡県の都会から田舎に引っ越しした1年弱の物語。山でのキノコや栗、柿の収穫、金色に輝く稲穂と、収穫後の田圃にレンゲを植える効能。小学生には天国のような豊かな生活が描かれています。そこにお伽話のような可愛い家に住むおハルさんの存在。死刑囚を慰問し、引き取り手のないお骨を引き取り供養する。お菓子や刺繍や袋物などの可愛い物を手造りする、子どもにとっては憧れのおばあさんですが、村人の中には受け入れがたいと思う人もいるのがさりげなく描かれていました。素晴らしかったです。

2019/12/16

エンリケ

作者の少女時代の実体験を元に書かれた作品との事。突然田舎に引っ越した少女の生活が素朴なタッチで描かれる。基本的に長閑な日常なのだが、人生の哀切を感じる部分も有る。特に死刑囚を慰問する老女の言葉が印象に残る。彼女がアメリカで体験した収容所での生活。多くは語られないがその悲惨さの一端が感じられる。そして処刑された死刑囚達の辞世の句。少女達には少なからず刺激が強かっただろうが、素直な心でその意味を真剣に考える姿には心打たれた。田園で伸び伸び成長する子供達が眩しく、季節の移ろいをきらきらと感じられた一冊。

2017/03/13

しょこ

知らない土地に行ってうまくやるコツ…私もおハルさんに教えてもらいました☆"人が見ていても、見ていなくても、かっこ悪くても、苦しくても、寂しくても、ただただできることをして、○○○○しているの。それだけ"(´艸`*)

2020/01/07

杏子

何の予備知識も持たずに読んだが、とてもよかった。昭和四十年代、自分とちょっとだけ重なった世界。著者が子ども時代の一年をすごした福岡県糸島の自然とそこに住んでいた人々が印象的に描かれている。とくに死刑囚に手紙を送り続けるという活動をしていたおハルさんは実在の人物で、引用された俳句も実際の死刑囚の方のもの。そのことが物語にぴりりと一味足していた。加奈子たちの村での生活と明暗がくっきりと分かれていた。楽しいだけじゃない。人の気持ちを思いやるということの裏にはとても悲しく辛い時もある。子どもにも大人にもお勧め。

2016/12/18

horihori【レビューがたまって追っつかない】

父の突然の思いつきで、小さな村に引っ越してきた加奈子は都会とのギャップにとまどいながらも、自然の恵みに満ちた田舎の暮らしに魅了されていく。そして、森で出会った笑顔の素敵なおばあさん・おハルさんと過ごす時間の中で、命の重みや死について、生きることについて考えはじめる。自伝的小説。多感な時期に触れたものの大きさや深さが伝わってきた。もしかしたら、子どもと共読するかもと思って、児童書にしたけれど、お気に召さなかったよう。

2019/11/24

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