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ビオレタ (ポプラ文庫 て 3-1)

ビオレタ (ポプラ文庫 て 3-1)

ビオレタ (ポプラ文庫 て 3-1)

作家
寺地はるな
出版社
ポプラ社
発売日
2017-04-05
ISBN
9784591154359
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ビオレタ (ポプラ文庫 て 3-1) / 感想・レビュー

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さてさて

『この庭に棺桶を埋めることは、忘れ去ることとは違う』そう、庭に埋めたからといってそれらが消え去ったりはしない。自分を持てない人だった・妙、色んなことが上手くいかないことを全て他人のせいにして、終わらせてしまっていた妙。誰かに認めて欲しい、優しい言葉で受け入れて欲しいと求めるだけだったのが、他の誰か、大切にしたいと心から思える身近な誰かのことを大切に受け入れて、心から励ましてあげられる。そんな人へ、そんな人になれる予感の確かな芽生え。妙の成長を通じて、些細だけどハッとする気付きをたくさんもらえた作品でした。

2021/09/17

しんたろー

『大人は泣かないと思っていた』が良かったのでデビュー作を読んでみた……まだ手馴れていない感じで初々しく、会話や展開がぎこちなく空回りしている感もあるが、言葉選びのセンスが良い点や読み易い文章を書いているのが、その後の活躍に繋がったのだろう。主人公が自分に対してネガティブ思考なので終盤までは共感し辛いが、段々と成長してゆく姿には微笑ましく応援できた。周囲の人々が素敵な人が多いのもホッコリとさせる(特に父親と伯父さんがgood!)。強烈な個性がある訳ではないが、ほのぼのとした少女漫画を読んだ気分に浸れた。

2019/03/12

❁かな❁

とっても素敵な作品♡アンソロジーでしか読めてなかった寺地さんのデビュー作。4年間お付き合いした相手に突然婚約破棄された妙。ひょんなことから棺桶も扱う雑貨屋『ビオレタ』で働くことに…。個性的な菫さんのもとお仕事しながら恋をしたり、色んな人の想いにも触れ、少しずつ少しずつ癒されていく*とても穏やかで優しい千歳さんの日常の何気ない言動に、じーんとして涙ぐんでしまう。「どうってことないよ」と言われたくなる。お父さん、お母さんとの会話に親や娘の両方の気持ちになり感涙*文庫化にあたりサイドストーリー『夢の種』掲載。

2017/07/15

しいたけ

「ビオレタ」の意味を初めて知る。棺桶なる箱に客の埋葬したいものを入れ庭に埋める雑貨屋「ビオレタ」。結婚をキャンセルされてしまった妙ちゃんは、道端で泣いているところを子犬のように拾われビオレタで働き始める。お客さんの持ってくる「行き場のない思い」は、彼女の器を緩やかに大きくしていく。庭を綺麗にすることを拒む、己の罪に頑なな菫さんの心をほぐしていく。そして私の大好きな千歳さん。この男を妙ちゃんみたいな若い小娘に渡してなるものか。私こそ、千歳さんの庭になりたい。コツコツと植えた小花で、いつか彼を覆い尽くしたい。

2017/10/23

のんき

婚約破棄され、彼氏と別れた妙が、立ち直り、居場所を見つけるまでのお話し。ビオレタというお店は小さな雑貨屋さん。手のひらに乗るような棺桶を売ってます。お客さんが持ってきたもののサイズに合わせて、菫が棺桶を作ります。思い出のあるものとか長く使ってたもの、ゴミ箱には捨てられないものを棺桶に入れ、庭に埋葬します。なんかいいお仕事だなって思いました。わたしには、そんな可愛く美しい棺桶に入れるものって、まだないんです。でも、いつか出てきたら、ビオレタのお店で買った棺桶に入れてサヨナラしたいなって思いました

2018/12/25

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